OAKLEY JULIET
みなさん、こんにちは
いかがお過ごしでしょうか?
ジュリエット X-METAL
レンズンB10 / ラバーパーツ:ブラック
久しぶりの更新になります。
最近かなり細かい内容、マニアなネタについて書いてきたので、
ここらで少し、初心に戻って、基本的な内容で、ジュリエットについて書いてみたいと思います。
①ジュリエットとは?
②フレームの種類は?
③各パーツの取付け、取り外し方法について
って感じの流れで行きたいと思います。
このブログを常々お読みの方には少々簡単な内容になるかと思いますが、
あまり詳しくなくて、とりあえず、自分のフレームがジュリエットだということは知っているけど、
「どの様にメンテナンスしたらいいのかわからない」
という方には有意義な記事になると思っています。
さて、それでは始めたいと思います。
①ジュリエットとは?
OAKLEY JULIET
1999年にOAKLEYのエックスメタルシリーズ第3弾として発売された、スマッシュヒットモデルです。
X-METALシリーズの発売された順番と発売年
いやー、売れた売れた。かなり売れたんだと思いますよ
みなさん、「就職したて」ぐらいですかねぇー、私も若かった頃、
うーんジュリエット欲しいけど、、その当時40,000円ぐらいしてましたかねー、
その頃の僕にはサングラス一本にその金額払うのは、ちょっと高価で、かっこいいんだけど、買うの迷うな―、でも欲しい というような一本だったと覚えています。
「第一弾 ロメオ1」、 「第二弾 マーズ」と来て、少しずつ認知度が上がってきた中、
1999年に第3弾として出た このジュリエットが当時のOAKLEYの、現在に至るまでの地位を確実なものとした一本であることは間違いないです。
しかも、発売された年が20世紀末の象徴的な、「ノストラダムスの大予言」で有名な1999年であるというところが、20世紀最後に滑り込んできた超強力なOAKLEYからの記憶に残る、世紀末アイテムでしたねぇ。(当時僕はちょっとだけ、その世紀末論信じてました 若かったですねー)
話がそれましたが
聞いた事あるかと思いますが。「イチロージュリエット」、「DUCATIジュリエット」など、色々なジュリエットがあります。
全てジュリエットです
「いっぱいありますねー、これ全てジュリエットなんですか?」
どれがどれだかよく分かんない
ここらでよく分からなくなってしまっている方、多いかもしれませんが
大丈夫です 難しくないです。
基本的に、「ジュリエットはジュリエット」という括りで考えてください。
レンズの色や、ラバーパーツの色は違えども、フレームの形状は全て同じです。
フレームの形状を画像で見てみてください。
これらジュリエットには全て同じパーツが共通で取付けられます(ネジ、レンズ、ラバーパーツ、その他)
※、厳密には一部違いますが、ここでは考えをシンプルにさせるために、全て共通と書かせていただきます。
さて、「全て共通」とはどういうことかと言うと、
ジュリエットであれば、「ジュリエット用」というパーツは全て共通しているということです。
レンズの形状も全て同じですので、上の画像のジュリエットには全て同じ部品が共通で取り付けられるということです。
「ふーん、そうだったんだ」
スッキリしましたね。
では、
ジュリエットにはどのような種類があるのかを書いてみたいと思います。
①エックスメタル
ジュリエット/フレームのカラーは「エックスメタル」です。
ザラザラとした、ダークグレーのフレームカラーです。(真っ黒ではありません)
「え?エックスメタル?」
「じゃ、エックスメタルじゃないジュリエットもあるの?」
ここが混乱ポイントですかね。
正確に言うと、【 オークリー 「エックスメタル」 シリーズの第3弾ジュリエットというモデルの
フレームカラーも「エックスメタル」 】となります。
この、エックスメタルという言葉、2種類の使われ方しています。
①エックスメタルシリーズの総称
②フレームのカラー
ロメオやマーズ、ジュリエット、その他全てのフレームをエックスメタルシリーズと言います。
ですので、これらは全てエックスメタルです。
そして、ダークグレーの、上の画像(下も)のフレームカラーをエックスメタルカラーと言います。
ジュリエット/エックスメタル
「フレームの種類は何ですか?」と聞かれれば「ジュリエットです。」
「フレームのカラーは何ですか?と聞かれれば「エックスメタルです」
と答えればいいかと思います。
ちなみに、エックスメタルシリーズではないジュリエットは存在しません。
(ここで言うエックスメタルとは「エックスメタルシリーズ」という意味合いです)
何となくわかりましたでしょうか?
たぶん、最後まで読んでいただければ分かっていただけると思いますので、
ここまでは、何となくで大丈夫です
では次。
②カーボン
艶消しのブラックです。
③プラズマ
マットシルバーです。
④ポリッシュド
その名の通り、ピカピカのジュリエットです。
ポリッシュドのジュリエットだけアームはハンマーステムと言って、S字にカーブした かっこいいアームが付いています。
ハンマーステム
アームの形状は違いますが、イアーソックスの形状はその他カラーと同じです。
これらの4種類が基本的なフレームのカラーバリエーションになります。
①エックスメタル : ザラザラ、ダークグレー
②カーボン : ブラック
③プラズマ : マットシルバー
④ポリッシュド : ピカピカ
これで基本的にはOKだと思います。
ちょっとだけその他のフレームカラーを紹介します。
TiO2
第一世代プラズマ
もっと詳しく知りたい方はホームページの方に詳しく記載していますので、そちらをお読みください。
フレームの種類について
補足
プラズマには製造された年代により、色味に違いがあります。
どの年代に製造されたかを特定するためにシリアルナンバーは左アームの内側にあるシリアルナンバーを確認する必要があります。
※シリアルナンバーは付いていないジュリエットもあります。
詳しくはホームページに記載していますのでよろしければご覧ください。
シリアルナンバー確認表
シリアルナンバー確認表 - LINEGEAR (linegear-jp.com)
プラズマ ジュリエットのバリエーションについて
3種類のプラズマジュリエット | LINEGEAR-Japan オフィシャルブログ (ameblo.jp)
さて、それでは
ジュリエット、分解していきましょう。
先ず、スクリューを外すためにはT6ドライバーが必要になります。
レンズ交換用 高精度T6ドライバー - LINEGEAR (linegear-jp.com)
先端の形状
これ一本あれば、ジュリエットの全てのネジは取り外し、取付けできます。
では先ず、
外していきましょう
ここからは画像中心で見てください。
ネジと共に、ガスケットというゴムのパーツも外れます。
ジュリエット ガスケット - LINEGEAR (linegear-jp.com)
レンズを外していきます。
フレームを少し広げて、ノーズから外してください。
同様に反対側も
次は
アームのネジです。(テンプルスクリュー)
この時に、アームの中のワッシャーも外れますが、これは再利用できないので、捨てちゃってください。
ここまで来ましたね。
では、ラバーパーツを外していきます。
テンプルショック
内側から押し出していきます。
簡単に外れました
ノーズパッド
下にずらして、引っかかってフックを外します。
上にずらせは外れます。
イアーソックス
これは頑張ってアームから引き抜いてください
さて、ここからはノーズのピンを抜いていきます
(画像ボケててすみません)
ノーズのピンを抜くにはピン抜き機を使用してください。
ピン抜き機 - LINEGEAR (linegear-jp.com)
前側から押し出していきます。
ピンが抜けました。
一度抜いたピンは再利用できないので、刺すときは必ず新しいピンを買ってください。
ジュリエット ノーズブリッジピン X-METALカラー - LINEGEAR (linegear-jp.com)
これが、ノーズ内部のラバーパーツです。(NBFC)
この部分のパーツが劣化することにより、ノーズはゆるゆるのグラグラになっていきますので、
このパーツを交換すれば、新品時のような、しっかりとしたノーズに戻ります。
ジュリエット ノーズブリッジ用 連結ラバーパーツ ダークグレー 硬度90 - LINEGEAR (linegear-jp.com)
ジュリエット ノーズブリッジ用 連結ラバーパーツ ダークグレー 硬度80 - LINEGEAR (linegear-jp.com)
LINEGEARではこのパーツを2種類販売しています。
硬度80は柔らかめ、
硬度90は硬めです。
反対側も同様に外します。
これで、全ての分解が完了です
なかなかここまでばらすことも無いかと思うので
この機会に、洗って綺麗にしてあげてください
実際、分解作業、それほど難しくないですね。
参考までに、ジュリエットの分解図、
各パーツの名称を載せておきますね
パーツ交換方法 - LINEGEAR (linegear-jp.com)
さて、それでは組んでいきましょう。
今回はノーズブリッジのパーツは硬度90(ダークグレー)を使います。
ここで必ずアライメントをとってください
重要ポイントです
ピンが真っすぐ入るように、
内部のパーツがピンに干渉しないように竹串などでちょっと強めに押し込んで、
位置決めをします。
ではノーズのピンを圧入します。
ジュリエット ノーズブリッジピン X-METALカラー - LINEGEAR (linegear-jp.com)
今回はエックスメタルフレームなので、それ専用のダークグレーピンを取り付けます。
ちなみにLINEGEARではプラズマピン、ポリッシュピンも販売しています。
ジュリエット ノーズブリッジピン プラズマ - LINEGEAR (linegear-jp.com)
ジュリエット ノーズブリッジピン ポリッシュド - LINEGEAR (linegear-jp.com)
手で入るところまで押し込んで
最後はピン抜き機で圧入します。
フレーム前面の傷を防ぐため、付箋紙を折りたたんで間に挟み クッション代わりにしています
ちなみに、押し込むときにピンの裏を傷つけたくなければ、押し込み専用の
フラットな押し込み棒を購入して使ってください。
ピン抜き機用 ノーズピン差し棒 スプリング付き 替え(1本) - LINEGEAR (linegear-jp.com)
ふー、とりあえず、片方はうまくいきましたね
では同様に反対側も
これでノーズの修理は完了です
ちょっとピンを押し込む時が難しいですが、手順通りに行えば大丈夫だと思います。
ただ、無理矢理押し込めば入るというものでもないので、力任せにやりすぎず、
「うーん、入らない」と思ったら、一度押すのを止めて、もう一度パーツのアライメントからやり直してください。
「入るときはピンはスルッと入ります」
無理に押しすぎるとノーズがめくれて壊れることがあります。
「ピンが太くて入らない」、
「ノーズのホールが小さくて入らない」のではなく、
あくまでピンを押し込む工程でのスキル不足で、「ピンをうまく押し込むことが出来ない」 ということですので、その点ご理解の上、慎重に作業してください。
修理に関してはあくまで自己責任でお願いします
自信のない方はLINEGEARへ注文してください。
ジュリエット ノーズブリッジチューンナップ - LINEGEAR (linegear-jp.com)
ちょっと話がそれましたが、
さて、それではアームを取り付けていきます。
アームとも言いますし、ステムという方もいますね
先ず、このワッシャーが必要になります。
ジュリエット テンプル用ワッシャー 10個セット - LINEGEAR (linegear-jp.com)
大きめのマイナスのドライバーを使い、オービタルを少し開いて、スペースを確保します。
ワッシャーを1枚乗せます。 (水をつけるとフレームに張り付きます)
裏側にも一枚乗せます。
先ほどマイナスドライバーで広げた隙間に
その後、竹串や爪楊枝などを刺して、仮止めします。
マイナスドライバーを抜いて
竹串を抜いて
テンプルスクリューを取り付けます。
ジュリエット テンプルスクリュー - 2本 - LINEGEAR (linegear-jp.com)
同様に反対側も作業してください。
これでほぼ組み上げは終了です。
あとは、ラバーパーツを取り付けて、レンズを留めれば完成です。
あと少し頑張ってください。
ラバーパーツの取付け
コンプリートラバーセット ブラックを取り付けます。
ジュリエット コンプリートラバーセット ブラック - LINEGEAR (linegear-jp.com)
先ほどの取り外しで説明したので、同じ要領で取り付けてください。
参考までに(お読みください)
ラバーパーツについて - LINEGEAR (linegear-jp.com)
イアーソックスを取り付けました。
テンプルショックス
テンプルショックスは2サイズあります。
厚さの違いによって、アームの開き具合を調整してくれます。
日本人のほとんどの方は薄い方(S)で大丈夫だと思います。
薄い方(S)を付けています。
Mサイズ
テンプルショックが厚すぎると、装着時にアームが頭を締め付けますので、ストレスになります。
顔に装着するためにフレームをグイっと広げないといけなくなるので、ノーズにストレスがかかり、ノーズの緩みの原因になります。
逆に、ノーズが緩くなって、少しグラつきを感じてきたら、テンプルをM(25)サイズに変えることによって、アームが締まり、ぐらつきを解消してくれます。
テンプルショックスの役割を理解して、ベストなサイズをチョイスしてください。
さて、最後、
レンズの取付け
ノーズ側から
ガスケット
ガスケットをオービタルの隙間に挟みます。
オービタルスクリュー
ジュリエット オービタルスクリュー 2本 - LINEGEAR (linegear-jp.com)
オービタルを締めていきます。
反対側も同様に作業してください。
完成です
どうでしたか?
ノーズの修理はLINEGEARへ依頼してもいいかと思いますが、
このジュリエット、その他のパーツ交換はドライバー1本あればご自身で出来ると思います。
フレーム自体はかなり頑丈なので、折れたり、曲がったりは余程でなければ無いと思います。
この記事を参考にしていただき、今後もお持ちのジュリエット、快適にご使用いただければ幸いです
ジュリエットに対するOAKLEYのサポートは残念ながら終了してしまいましたが、
LINEGEARではジュリエット用の全てのパーツを独自のプロダクトとして開発し、販売していますので、
今後もジュリエットを長く使い続ける際の消耗品や修理部品の調達にはぜひともLINEGEARをご活用ください。
Revive X-METAL
OAKLEY X-METALのリペア、修理、カスタムレンズ、パーツ(イアーソックスノーズパッド)等の製作販売 LINEGEAR ラインギア (linegear-jp.com)
最後に一点
ジュリエットとX-METAL XX(ダブルエックス)の違いについて
ジュリエットとダブルエックスはとても良く似ています。
見分け方を説明したいと思います。
上が 先ほど組み上げたジュリエット、 下側がX-METAL XXです。
違いは先ず、レンズの縦幅です。 ダブルエックスの方が幅が広いです。
そして、ダブルエックスは全てのフレームにハンマーステムが付いています。
(先ほど述べましたが、ほとんどのジュリエットはストレートステムです。ポリッシュドのジュリエットのみハンマーステムが付いています。)
左側:ジュリエット 右側:X-METAL XXダブルエックス
更に詳しく確認したい方は下のリンクを読んでください。
X-Metal XXとジュリエットの違い - LINEGEAR (linegear-jp.com)
又は、シリアルナンバーで確認してください。
それではこれで終わりたいと思います。
ホームページのほうもチェックしてみてくださいね。
Revive-X-Metal
OAKLEY X-METALのリペア、修理、カスタムレンズ、パーツ(イアーソックスノーズパッド)等の製作販売 LINEGEAR ラインギア (linegear-jp.com)