ゴルフをあれこれ考える2 | ゴルフ直線打法

ゴルフをあれこれ考える2

昔ゴルフ雑誌に新しいクラブの試打の結果を着弾点の散らばり(分布)で示す記事がありました。実際に性能の優れたクラブは、優れたプロの試打の結果を重視するメーカーから売り出されたものです。この場合のように、何回か実験してその結果の散らばりを評価するのが確率的な見方です。

更に同じ人でも日により動きが変わる事もあるかもしれません。これを的確に捉えることが必要になります。こういうわけで、ゴルファーは常に様々な確率に注意を払っていることになります。

ところが確率というと、ルーレットのような機械的な仕組みから生み出されるものと教えられることが多いのです。この見方ではある根源的な仕組みがランダムな結果を生み出し、これを様々に変換することで実際に観測される観測値の散らばり(分布)の形が与えられると考えます。

実際にTheodore P. Jorgennsenという物理学者の書いたThe Physics of Golf という本があります(生駒俊明監訳、藤井孝蔵・生駒孜子訳 ゴルフを科学する 丸善ブックス)。これはスイングのセンター(中心)から伸びる一本の棒で腕を現し、これに回転軸受け(グリップ)で繋がる棒(シャフト)がヘッドを支える仕組みをゴルファーのモデルとして使っています。

このモデルの中心を右に水平に動けるものとして、この仕組みをプロの実際のスイング軌道の高速写真にうまく合わせることで仕組みの物理的な定数を決めています。これは一般に統計的モデルの観測値への当てはめといわれる手法です。

この例は、いかにも科学的に見えますが、実際の当てはめはトップからのダウンの軌道だけで、このため最初の出だしのヘッド・スピードは適当に当てはめなくてはなりません。これでは実際のスイングとはかけ離れた議論になってしまいます。

ゴルファーが求めるのは、実際に自分のスイングの動きの作り方を教えるモデルなのです。このように考えると、機械的なイメージのモデルは役に立たない、あるいは更に結果の解釈が必要ないわば不十分なものにしかならないのです。