スイング面の構造の明確化 | ゴルフ直線打法

スイング面の構造の明確化

回転打法の検討に入る前に、「核心打法」の構造をより明確に捉えることを考えます。肩と腕の「魔法の動き」にはいくつかの動きの転換点があることはこれまでに見てきました。次の動きの転換点迄の間は、上体を右回りに捻る動きでグリップが引かれます。この間の動きでは、左右の鎖骨が、胸骨(胸の中央部)の上端の胸鎖関節を軸にして左右の肩を一定の平面上で回転させます。

この動きがグリップのスイング面を生み出し、これに固いグリップで繋がるクラブの平面的な動き、すなわち「スイング面」を生み出します。このように考えると、「核心打法」のスイング面は、いくつかの部分的な「スイング面」の繋がりで出来上がっていることが分かります。これまで曖昧だったスイング面の構造がこれで明確に描き出される筈です。

右方向から眺めたシャフトの動きをスイング面と見なして、スイングの善し悪しを論じる話がありますが、スイングを実行する体の動きとの対応が明確でなく、スイングの実行には役に立ちません。勝手な解釈を展開する危険もあります。これまで「スイング面無用論」でこの危険を指摘して来ましたが、今回の見方はより積極的にスイング面の構造を提示することになります。

スイング面の切り換え点では、右肘に特徴的な動きが現れます。そこで右腕の動きでスイング面の構造を確認することにします。グリップの動きとクラブのフェースの動きとの対応を見るために、「団扇(うちわ)一本で動きを見る」(08-02-29)の要領で団扇の代わりに右手の平を使います。

アドレスの構えで立ち、右手の平の面が目標線と直角(スクエア)になるように腕とグリップを固めます。この構えから、右手の面が目標線と平行になるところまで上体の右回りの動きで引きます。これがヘッドを右に引く動きで、ここから上に押し上げる動きに入ります。

ヘッドを右に引く動きで手の平の面が前(目標線方向)を向きますから、ここから面の向きを保ったまま上に押し上げます。当然体は右回りに捻られます。腕の動きが止まった所から、更に上体の捻れを加えて手の平を左方向に引きます。これが「深いトップ」に入れる動きで、この動きで腰が左に引き戻され、体の右回りの捻れが強まり、右手の面は目標線方向の向きを保ちます。

ここから右手の平を右脇外側前まで引き下ろし肘を伸ばすと、体の右回りの捻れが強まり、手の平の面がスクエアに押し下げられて左に引かれます。この間、両脚腰の踏ん張りで体の右回りの捻れは強まり続けます。実際に重いクラブを振る動きでは、この動きは「深いトップ」への動きで引き戻された脚腰の踏ん張りで一気にヘッドを押し下げる感覚で実行されます。

左手を添えて以上の動きを実行すれば、スイング面を生み出す体と肩の動きを克明に追求することができます。「スイング面という言葉の曖昧さ」(08-02-07)で紹介した、Ralph Mann博士がコンピュータ・グラフィックスで解明したスイング面も、今回の結果に照らし合わせると、その解釈に曖昧さが感じられます。目が人を騙す危険は避け難いのです。