スクエア・トゥー・スクエアの動きの話
伝統的な左手のグリップでは、左手の平でクラブのハンドル(柄)を上から押さえるように握ります。この握り方では、左手の平が背側に反る形になります。ホーガンが「モダン・ゴルフ」で重視した、インパクト圏での左前腕のスピネーション(回外)の動きでは、逆に左手の平は内側に巻き込まれます。
このスピネーションの動きで、インパクトのフェースの向きが目標方向に向けて保たれるというわけです。ホーガンはスピネーションの動きの利点をあれこれ詳しく説明していますが、ここで一つごく素朴な疑問が浮かびます。左手の平が内側に巻き込まれる動きでは、ヘッドは右方向に引かれ、「遅らされる」ことになる筈です。
インパクトで、少しでも余計にヘッドを加速してボールを打ちたい普通のゴルファーにとっては、これは見逃せない事実です。この動きでフェースが閉じる形になり、ロフトの少ないクラブを振っているのと同じ効果が生まれます。しかし腕の振りの弱い普通のゴルファーには、低い弾道になることは必ずしも望ましいことではありません。
インパクトでヘッドを減速させるこの動きを排除したいと考えると、スタートで左手の平を内側に巻き込み、それ以後一貫してこの形を保って振ればよい筈です。実際にこの考え方を具体化した人がいます。スクエア・トゥー・スクエア打法を提唱したディック・オールトマンです(The Square-to-Square Golf Swing: Modern Method for the Modern Player, Golf Digest, 1970)。
この打法の話は前にも引用したGeorge PepperのThe SECRET of GOLFに紹介されています。更に前に触れた「アメリカ打法」にも「スクエア・システム」として登場しています。ところが、左グリップを内側に引いて固める動きは「マジック・グリップ」のバックの左腕の体勢を生みます。このグリップを一貫して保持して振るとなれば、これは「核心打法」になりそうです。
ところが、「アメリカ打法」では、このグリップで左腕を強く使い「引き」の動きでボールを打つことが重視されているのです。左腕重視の打法です。これに対し、「マジック・グリップ」を使う「核心打法」では、強い左腕がヘッドを「押して」ボールを打つのです。
「アメリカ打法」には、「スクエア・システム」実現のための、様々な体の動きの作り方が写真入りで説明されています。動きの作り方が難しいことが窺われます。これに対し、「核心打法」の実験では、初めて試す人が驚くほど良いショットを経験しました。体の動きと切り離した腕や手の動きの議論では、スイングは決まらないことが分かります。
上手な人は個性的な動きでも良い成績を上げますが、普通のゴルファーは普通の努力で良い成績が得られるスイングを求めます。実は、グリップだけではなく、前腕と上腕の動きの組み合わせで腕の動きは決まるのです。これを次回に検討しましょう。
このスピネーションの動きで、インパクトのフェースの向きが目標方向に向けて保たれるというわけです。ホーガンはスピネーションの動きの利点をあれこれ詳しく説明していますが、ここで一つごく素朴な疑問が浮かびます。左手の平が内側に巻き込まれる動きでは、ヘッドは右方向に引かれ、「遅らされる」ことになる筈です。
インパクトで、少しでも余計にヘッドを加速してボールを打ちたい普通のゴルファーにとっては、これは見逃せない事実です。この動きでフェースが閉じる形になり、ロフトの少ないクラブを振っているのと同じ効果が生まれます。しかし腕の振りの弱い普通のゴルファーには、低い弾道になることは必ずしも望ましいことではありません。
インパクトでヘッドを減速させるこの動きを排除したいと考えると、スタートで左手の平を内側に巻き込み、それ以後一貫してこの形を保って振ればよい筈です。実際にこの考え方を具体化した人がいます。スクエア・トゥー・スクエア打法を提唱したディック・オールトマンです(The Square-to-Square Golf Swing: Modern Method for the Modern Player, Golf Digest, 1970)。
この打法の話は前にも引用したGeorge PepperのThe SECRET of GOLFに紹介されています。更に前に触れた「アメリカ打法」にも「スクエア・システム」として登場しています。ところが、左グリップを内側に引いて固める動きは「マジック・グリップ」のバックの左腕の体勢を生みます。このグリップを一貫して保持して振るとなれば、これは「核心打法」になりそうです。
ところが、「アメリカ打法」では、このグリップで左腕を強く使い「引き」の動きでボールを打つことが重視されているのです。左腕重視の打法です。これに対し、「マジック・グリップ」を使う「核心打法」では、強い左腕がヘッドを「押して」ボールを打つのです。
「アメリカ打法」には、「スクエア・システム」実現のための、様々な体の動きの作り方が写真入りで説明されています。動きの作り方が難しいことが窺われます。これに対し、「核心打法」の実験では、初めて試す人が驚くほど良いショットを経験しました。体の動きと切り離した腕や手の動きの議論では、スイングは決まらないことが分かります。
上手な人は個性的な動きでも良い成績を上げますが、普通のゴルファーは普通の努力で良い成績が得られるスイングを求めます。実は、グリップだけではなく、前腕と上腕の動きの組み合わせで腕の動きは決まるのです。これを次回に検討しましょう。