ゴルファーは科学者?
1977年に1ラウンド59という記録的なスコアで回った、アル・ガイバーガーの著書TEMPO(Golf Digest/Tennis, Inc, 1980)が手許にあります。その第六章には、脚の動きが他の何ものよりも先行する。足の動きは本能的なもので、そうでなければ倒れてしまうと指摘しています。これは全く正しい指摘ですが、もちろんこれだけではゴルフのスイングにはなりません。
そこで、体の他の部分の動きと繋げて、スイングの動きの流れの中での、脚の動きが詳しく説明されています。ここでは腕や胴体を含む体全体の動きが関係します。こうなると、体全体の動きの作り方が分からなくては、脚の動きが決まらないことになります。
ベン・ホーガンの「モダン・ゴルフ」の他に類例を見ない優れた点は、スイングの研究法をゴルファーの立場から科学的に論じていることです。その基本的性格は、脚の構えと姿勢を論じた第二章の出だしの説明に良く現れています。そこではスイングの追求を、手懸かりを見つけてはこれを検討するという努力の積み重ねで仕事をする、探偵の仕事に例えています。
「目が人を騙す」(08-02-10)に登場した、優れた探偵の典型シャーロック・ホームズの活動は、T.A.シ-ビオクによって、科学的な推論法の先駆的研究者C.S. パースの動きに対比されています。ホーガンはまさしく探偵の活動を引き合いに、スイングの研究は科学的に進めなくてはならないと言っているのです。
グリップの決め方を始め、一つの動きに関係する体の各部の動きを、詳しく検討し記述することで話を進めています。これはまさしく「構造的」にスイングを捉える試みです。ホーガンの言うように、ゴルフは人間の中に潜む科学者を表に引き出し、手懸かりになる動きを一つ一つ検討し、その実用性を確認して進むようにするのです。
ところが、ここで最も重要な仕事は、これはと思われる手懸かりを見つけ出すことです。これは、その辺の草むらを探し回って見つけ出すような探し方ではなく、こうではなかろうかと自分でそれらしい「仮説」を作り出す必要があります。一旦仮説が出来上がれば、その実用性の検討に進むことになります。
スイングの場合には、対象になる体の動きの仕組みがあまりにも複雑で、このような「仮説」をイメージの形で提示しなくてはなりません。この場合には、実用上十分に明確な「部品」の組み合わせでスイングを構成し、全体としての働きを調整し確認する、という手順が必要になります。
実験的に動きを確認できる「部品」を確定し、これらの組み合わせでスイングを作る、というのがスイング構成の科学的方法でしょう。検討して来た「微細構造」は、このような「部品」の役割を果たします。アル・ガイバーガーのスイングの構造も、その構成要素を確定すれば明瞭になります。次回にはこれを試みます。
そこで、体の他の部分の動きと繋げて、スイングの動きの流れの中での、脚の動きが詳しく説明されています。ここでは腕や胴体を含む体全体の動きが関係します。こうなると、体全体の動きの作り方が分からなくては、脚の動きが決まらないことになります。
ベン・ホーガンの「モダン・ゴルフ」の他に類例を見ない優れた点は、スイングの研究法をゴルファーの立場から科学的に論じていることです。その基本的性格は、脚の構えと姿勢を論じた第二章の出だしの説明に良く現れています。そこではスイングの追求を、手懸かりを見つけてはこれを検討するという努力の積み重ねで仕事をする、探偵の仕事に例えています。
「目が人を騙す」(08-02-10)に登場した、優れた探偵の典型シャーロック・ホームズの活動は、T.A.シ-ビオクによって、科学的な推論法の先駆的研究者C.S. パースの動きに対比されています。ホーガンはまさしく探偵の活動を引き合いに、スイングの研究は科学的に進めなくてはならないと言っているのです。
グリップの決め方を始め、一つの動きに関係する体の各部の動きを、詳しく検討し記述することで話を進めています。これはまさしく「構造的」にスイングを捉える試みです。ホーガンの言うように、ゴルフは人間の中に潜む科学者を表に引き出し、手懸かりになる動きを一つ一つ検討し、その実用性を確認して進むようにするのです。
ところが、ここで最も重要な仕事は、これはと思われる手懸かりを見つけ出すことです。これは、その辺の草むらを探し回って見つけ出すような探し方ではなく、こうではなかろうかと自分でそれらしい「仮説」を作り出す必要があります。一旦仮説が出来上がれば、その実用性の検討に進むことになります。
スイングの場合には、対象になる体の動きの仕組みがあまりにも複雑で、このような「仮説」をイメージの形で提示しなくてはなりません。この場合には、実用上十分に明確な「部品」の組み合わせでスイングを構成し、全体としての働きを調整し確認する、という手順が必要になります。
実験的に動きを確認できる「部品」を確定し、これらの組み合わせでスイングを作る、というのがスイング構成の科学的方法でしょう。検討して来た「微細構造」は、このような「部品」の役割を果たします。アル・ガイバーガーのスイングの構造も、その構成要素を確定すれば明瞭になります。次回にはこれを試みます。