動きを作るには地球との対話を考える | ゴルフ直線打法

動きを作るには地球との対話を考える

「核心打法」の話がひとまず纏まったところで、手許にあるゴルフの解説書を何冊か見直してみました。驚いたことに、バックのスタートの動きを作り出す「仕組み」の話は見られないのです。そこで、著名なゴルフ教師レッドベター氏の著書、David Leadbetter 100% Golf, Collins, 2002(塩谷紘訳 レッドベターの100パーセント・ゴルフ 新潮社2003年)を開いてみました。

そこでは、腕とクラブを一緒に引け(Start your arms and the club away ‘together’)と言うテーマで、その鍵はクラブを右に動かす時に、肩と腕の三角形保つことに意識を集中することだと書かれています。これは上達したゴルファーには有効な助言でしょうが、我々のような普通のゴルファーには難しい説明です。このような動きの作り方が分からないのです。

19番ホールの最初の話、「動きを作るにはバランスを崩す」(08-02-02)で見たように、体の動きを生み出すには、地球との対話が必要です。ところが、ゴルファーは自分が地球にぶら下がって(ぶら上がって?)クラブを振っていることを忘れがちです。「直線打法」のごく初期ブログ(06-03-26)では、図入りでこのことを注意しています。

不思議なことに、これまでゴルフの指導書で、この点の重要性を指摘した話を読んだ記憶がありません。実際は、地球と体の接点になる両足の動きを通じて地球に話しかける以外に、動きを作る方法はないのです。何故この話が出ないのかと言えば、日常生活では腕を使って仕事をしているからで、この場合足のことは意識に上りません。

レッドベターが腕とクラブを一緒に引くスタートと言う時には、アドレスの構えで肩と腕とクラブを一体化させ、この腕を引っ張る動きでバックに入るというイメージなのだと思われます。腕を動かすのに一々考える人はいませんから、これでは動きの作り方が分からないなどと言うと、逆に変人扱いされるかも知れません。

ところが、重い荷物を持ち上げてくれと言われると、誰でも足場を意識します。脚腰の踏ん張りがなくては、重い物は動かせないからです。そこで、重いクラブを振ることを考えれば、誰でも脚腰の動きが気になります。しかもこのクラブで正確にボールを打とうとすれば、脚腰の動きと腕の動きの繋がりが気になります。

手は器用に動きますが力はなく、動きの安定性確保は難しくなります。そこでグリップをしっかり握るわけですが、腕の動きも自由度が大きすぎるために、腕とクラブの一体化が重視されることになります。ところが、この腕とクラブのシステムを安定に動かすには脚腰の動きが必要になります。結局バックのスタートは脚腰の動きで実行しなければならないのです。

結論から言えば、足先で地球を左右に押す「回転」の動きでは腰の回転が生まれ、踵で地球を押しながら脛を左に回す「螺旋」の動きでは、脚腰が地球を押す力を利用する「核心打法」の動きが生まれるのです。