「スイング面」のイメージの曖昧さ | ゴルフ直線打法

「スイング面」のイメージの曖昧さ

「結局犬が尻尾を振る?」(08-01-22)では、バックの終期に「深いトップ」への動きをしっかり実行すると、両腕の描く平面がバックの面からダウン方向に向けた面に切り替わり、これがホーガンの捉えたダウンスイング面への乗り換えに似ていることを指摘しました。

ホーガンのスイング面の捉え方に従えば、ダウンではバックスイング面とは異なるダウンスイング面に沿って振ることになります。この意味ではホーガンは二つのスイング面で振ることになります。ところが以前の議論に登場したジム・ハーディーは、ホーガンを一平面型に分類しているのです(「再び「スイング面」無用論」(07-06-11))。

このことから、スイングを目で見た腕の動きの意識で捉えると、解釈の曖昧さから逃れられないことが分かります。ホーガンの説明に従えば、ダウンではインサイド・アウトの動きで目標線に近づきます。このためには、ダウンへの準備で左肩を前、右肩を後ろに引く動きが必要です。この動きで左上腕の前上部と右上腕の後上部が緊張します(「反魔法型」の動き)。

ダウンではこの体勢が保たれたまま、ヘッドがボール方向に引き下ろされて行きます。結局、バックで生まれた左上腕の前上部、右上腕の後上部の緊張が、そのまま保たれてダウンに入ります。一定の両腕の体勢を保ってバックとダウンが実行されることになります。

ハーディーの言う一平面型とは、この一定の腕の体勢で振ることを指しているように見えます。これに対して二平面型は、体の右側に真っ直ぐ引き下ろしてそこから左に振るという、「核心打法」に似た動きのイメージで定義しています。この場合は、インパクトに向けての動きに入るタイミングが難しいと言うのです。

ところが、右上腕の前上部と左上腕の後上部の緊張(「魔法型」の動きが生む)を一貫して維持する「核心打法」では、インパクトへの方向転換は自動的に発生し、タイミングの難しさはないのです。ホーガン型の打法を一平面型とするならば、この「核心打法」も、一定の「魔法型」の腕の動きで振る一平面型と呼ぶべきでしょう。

ハーディーの二分類にもかかわらず、「スイング動作を構成要素で捉える」(08-01-14)で見たように、現状では四種類のスイングが使われているように見えます。これらは、バックとダウンの動きを、「魔法型」と「反魔法型」の動きの組み合わせで実現するものと考えると納得できます。もちろんこの他にも足の動きの違いが生む、無限の変種の可能性があります。

目で見る動きの解釈は先入観念に左右されます。ハーディーの多年にわたる努力にもかかわらず、スイング面の形のイメージだけでは、動きの仕組みは捉えられなかったのです。他山の石とすべきでしょう。そこで次回は、スイング面の構造を、スイングのパワー源の働きに結び付けて捉えることを試みます。