尻で振ると腹で振るの違い | ゴルフ直線打法

尻で振ると腹で振るの違い

前回(07-12-26)の話は、自分の体感的理解に基づいたごく大まかなものでしたが、スイングに関係する主な動きとして、「尻の動き」と「腹の動き」による回転的な動きが登場していますしかし、尻の動きが生む回転とは何でしょうか。「腹の動き」による回転とは何かも、考えてみるとはっきりしません。

はっきりしない動きがある時は、地球と体の動きの関係に注目するとその実態が見えて来ます。「尻の動き」は足の「螺旋」の動きに、「腹の動き」は足の縦の軸周りの「回転」の動きに対応します。そこで、これらの動きがどのような仕組みで生み出されるかを見ることにします。

「螺旋」の動きは、骨盤背部下端部分と、仙骨(背骨の下端部分)の下部前面とを、大腿骨上端背部に繋ぐ深層外旋六筋の緊張で、脚を外側に回す動きが生むと考えられます。これで膝が外側に引かれ、これに逆らって踏ん張る膝から下の下腿の動きが「螺旋」の動きを生むと考えると、実際の体感と良く対応して動きの仕組みが納得できます。これが「核心打法」のバックのスタートの動きを生みます。

次ぎに「回転」の動きですが、これは骨盤全部下端を大腿骨に繋いで膝を内側に巻き込む内転筋の緊張で、膝が外側に張りだすように大腿骨が動くことで生まれる、と考えると納得できます。たしかにこの動きで、腹が右を向くように腰が動きます。腹が正面向きに引き止められながら上体が右に回る「螺旋」の動きとは全く異なります。

このように見ると、「尻の動き」では確かに腰の背中の尻の辺りが緊張して「上体を右に回す」動きが現れ、頭(顎)が前向きに保たれるのに対して、「腹の動き」ではこれに続いて「胸の動き」が現れて頭(顎)も右に回ることが分かります。

大分面倒な話ですが、「尻の動き」では背中が踏ん張って胸が抵抗し、「腹の動き」では胸が素直に右に回って背中が左を向きます。これでバックの動きの特徴がよく理解できます。結局、「腹の動き」は右に回る「胸の動き」を生み、「尻の動き」は背中を緊張させて「肩の動き」を引き起こし。これらの動きが腕を振ることになります。

日本人は「腹」で動きを作る意識を持ちやすく、背中を反らせて歩く西欧系の人とは、動きの基本的なイメージに違いがありそうです。実際、交互にぺたぺたと足先部分を床に着け、腕を左右に振って歩く日本人の歩き方に対し、西洋人は踵をぺたっぺたっと床に着けて背筋の伸びた背筋の活動する動きになります(「歩行動作と脚の使い方:強力なダウンの前提」(07-06-10))。

これがあるとしても、今回の話で動きの実態が納得できれば、背中の緊張を利用する「核心打法」の動きも簡単に実行できるのではないでしょうか。次回には、これらの複雑な動きを一気に統合する話を書きます。