地球を押す動きで打つ | ゴルフ直線打法

地球を押す動きで打つ

クラブを振ることに慣れると、何となくバックの動きもダウンの動きも出来てしまいます。しかし、ヘッドを振れと教えたアーネスト・ジョーンズ(参照:背中から腕に繋がる動きの感じ(07-08-09))が指摘しているように、動きのことをあれやこれやと考え始めると体が動かなくなります。彼はこれを分析による麻痺(PARALYSIS BY ANALYSIS)と呼んでいます。

これについて、どの足がどの足に続いて動くのかと蝦蟇(がまがえる)に聞かれ、これに気をとられてどぶに転げ落ちたという百足の笑い話を思い出すとも書いています。この話は人ごとではありません。グリップを「マジック・グリップ」に変えてバックスイングを実行しようとすると、腕だけでクラブが動かせないためにしばらく考え込んでしまいます。

一見これは「マジック・グリップ」の欠点のように思われますが、実はこれが大切で、確かな体の動きがない限りクラブは振れないのです。結局クラブを振る体の動きの仕組みをしっかり捉えることになります。「マジック・グリップ」で固めた腕を振るには背骨の動きが必要です。背骨を脚腰に繋ぐ筋群は強力で、この動きを通じて地球を押し、その反作用で腕を振ります。

そこでこの背骨の動きをもう一度確認すると、腰椎は左に引かれて右に回り、胸椎は右に引かれて左に回り、頸椎は左に引かれて右に回ります。この形の動きが現れるように背骨と脚腰を繋ぐ筋群を使うわけです。しかし、この動きだけではクラブは振れません。当然これを地球に繋ぐ足の「螺旋」の動きが決定的に重要な役割を果たすことになります。

この「螺旋」の動きは膝の動きによってその効果に変化が生まれます。この意味ではこの膝のピボット(回旋軸)としての働きが重要になります。ここで両脚の存在から、潜在的に先の百足の悩みが生まれます。右脚で振るのか左脚で振るのかの問題です。これを検討するには、反対側の脚を足先で軽く支え、一方の脚の動きでクラブを振ってみます。

実際にこの動きを試すと、極めて簡単にクラブを振る腕の動きが現れます。腕も一方の腕を主体にして振ることにすれば、左右の脚の動きとの繋がりが確認できます。このようにして脚で腕を振る動きに慣れると、難しく脚腰背骨の動きを考えなくても、ごく自然に腕とクラブが振れるようになります。

この実験で明らかになるのは、「螺旋」の動きを通じて脚腰背骨が地球を押すことで生まれる、上下の動きでクラブが振られるということです。これに対して、同じような実験を腰の回転でクラブを振る動きで試してみると、インパクトの方向性の確保とパワーの両面で遙かに劣ることが簡単に確認できます。

地球を押す動きでクラブを振るという「核心打法」の基本を確認すれば、スイングの動きに迷うことはなくなり、すべてがOKと言いたくなりますが、まだバックとダウンの動きの内容の確認が残っています。