左脚でバック、右脚でヒット:詳論 | ゴルフ直線打法

左脚でバック、右脚でヒット:詳論

肩を上げなくては腕が力強く振れないことと、これと「左脚でバック、右脚でヒット」との関係は既に確認してあります(腹筋は肩を引き下げ背筋は肩を上げる(07-11-08))。しかしそこでの話は動きの構造を説明するだけで、実際のスイングでの時間的な動きを捉えるダイナミックなものではありません。

今回は、脚と肩の繋がりに注目して、実際に動きを作る時の時間的な順序、すなわちタイミングの感覚を含めてより具体的に確認してみます。ここで基本的なことは、肩を上げるのは反対側の脚腰の踏ん張りである、ということです。これはこれまで腕と脚の間の「交叉連結」として捉えて来たものです(腕と脚の交叉連結(「魔法型」)(07-07-13))。

右腕でクラブを引き上げようとすると、左の脚腰が踏ん張ることは既に確認してありますが、これは実際に試してみればすぐ分かります。この動きは右肩を引き上げる動きが生み出すものですが、右脚の踏ん張りでは右肩は僅かしか上がりません。これに対して左脚で踏ん張れば右肩は大きく上がります。

当然、左肩と右脚の間にも同じような関係があることは予想できます。バックの左脚の踏ん張りでは左肩は僅かにしか上がりませんが、右脚の踏ん張りが加わると左肩が上がって左腕がしっかりトップの位置にまで上がります。しかし、この体勢からはダウンに入れません。そこで一段と右脚の踏ん張りを強めると、右肩が僅かに後ろに引かれ左肩が前に引き出されます。

これが「深いトップ」の体勢です。ここからは右脚の踏ん張りで左肩が上がり、同時に左脚も踏ん張って右肩も上がります。これでダウンの体勢に入り両脚の踏ん張りで一気にグリップが右脇前に引き下ろされます。

この動きの限界で更に両肩が引き上げられ両腕が伸びると共にグリップが左に引き抜かれます。このようにダウンでは両脚共に踏ん張って両肩を引き上げ、両腕を振り抜きます。これで、「右脚でヒット」の実態は、両脚の踏ん張りで、「深いトップ」への動きを通じて、両肩の引き上げによる強力なダウンとこれに直結するインパクトを実現する動作であることが分かります。

この意味では、「深いトップ」への動きはまさしくダウンの初期動作であり、これに続くダウンの動きはインパクトの初期動作ということになります。これを駆動する意識が「右脚でヒット」の感覚を生んでいるわけです。これでこれらの動きの時間的な関係、すなわちトップからダウンへのタイミングを生むものが明らかになります。

これまでトップの切り返しの動きについて、さまざまな名手による名言がありますが、「深いトップ」への動きの構造を明確に表現したものは見当たりません。今回の話では、トップの切り返しの動きを生む肩を上げる動きと脚の動きの繋がりが、力の発揮の時間的関係を含めて明瞭になったわけです。