ホーガンのスイング面 | ゴルフ直線打法

ホーガンのスイング面

ホーガンはインパクト圏での左前腕の回外(supination:外側回し)の動きの重要性を強調しています。この動きは「魔法の動き」の特徴的なものです。このことから、ホーガンが「モダン・ゴルフ」で展開しているのは、本質的には「魔法型」のスイングであることが分かります。

ところが、インターネット上で見られるホーガンのダウンスイングの動きの説明では、ダウンでフェースが開く「反魔法の動き」(左前腕回内、右前腕回外)に入る様子を繰り返し示します。ホーガンの資料を詳しく検討したレッドベターの解説でも、この動きが写真入りで説明されています(David Leadbetter THE FUNDAMENTALS OF HOGAN Doubleday 2000 p.92)。

この動きの説明の写真では、ダウンで右踵が上がっています。ところが、同じ書物の別の頁では、ホーガンは右脚をできる限り長く地面に着けていたと、図入りで書かれているのです(p.105)。これは腰の回転を止める「魔法型」の動きです。図で見る限りこの場合はアイアンを振っているように見えます。前の場合は明らかにドライバーです。

更にインターネット上の動画を検討すると、格子縞の背景の前でドライバーを振る姿が見つかりました。これを見るとバックで頭が大きく右脚方向に移動し、ダウンの初期に引き戻されています。これはスイングを改造する前の画像らしく、ドライバーを振る若い頃の別の写真でも、同様にダウンのの頭の左移動が見られます。

これでホーガンのドライバーを振る時の癖が明瞭になりました。腰を左に引く動きでダウンをスタ-トしていたのです。これは「モダン・ゴルフ」のダウンの説明とも一致します。斜めに傾くダウンスイング面の仕組みは、この腰の平行移動が生んでいたのです。

それでは、「魔法型」の純粋な実現である「核心打法」よりも、「魔法型」に腰の横移動を加える打法の方が良いのでしょうか。否(いな:ノー)です。脚腰の生み出すエネルギーが体の平行移動に費やされてしまい、上下の動きによる強力なダウンが実現しなくなるからです。同時に発生する腰の回転が方向性の確保も難しくします。

実際にホーガンがフックに悩まされた話は、レッドベターの解説にも書かれています。一方タイガー・ウッヅの動画では、頭の上下の動きに比べ、左右の動きは極めて小さくなっています。これも「魔法型」の優位性を示すものと思われます。それにしても、提唱者ホーガンも構造を明確に把握できなかったスイング面とは何でしょう。分かり難い曖昧なイメージのように思われます。