膝のピボット動作の重要性 | ゴルフ直線打法

膝のピボット動作の重要性

「螺旋」の話では、両膝を内側に引き込んで固める動きが重要な役割を果たしました。この動きが効果的に働くためには膝の角度が大切で、アドレスでグリップと「螺旋」の繋がりを確認すれば、この角度が決まります(グリップの動きで「螺旋」を確認する(07-05-26))。

足首や腰の動きを利用して体の方向転換を実現するには、膝の角度が必要なのです。この時膝は「回旋軸」(ピボット)として働きます。「螺旋」の動きは、スイングの動きの要(かなめ)となるピボットの効果的利用を実現しているわけです。

しばしば、バックスイングで左膝に荷重が掛かる動きを、リバース・ピボット(逆ピボット)と呼びます。これは、バックで体重を右に移動し、これを左に移動してダウンの振り抜きというイメージから、バックでは右膝に荷重が掛かるのを正常とみなしての名称と考えられます。

ところが、「深いトップ」への動きを実行すると、その最終段階では左膝が強く引き込まれて固まります。当然この場合は左足に荷重がかかるわけで、体重の右移動でバックという固定観念から見ればリバース・ピボットになります。

ホーガンの記録写真を詳しく議論した、レッド・ベターの「モダン・ゴルフ徹底検証」(塩谷紘訳 ベースボール・マガジン社 2000年)では、ホーガンのバックスイングについて「それは、技術的に言えば“逆ピボット”と称されたかもしれない」と指摘しています(75頁)。これまでの話で明らかになったように、実はこれが急激なダウンの引き下ろしの準備態勢なのです。

この体勢に入らないバックでは、両膝の内側への引き込みが弱く、トップで右膝が外側に引かれて左腕が内側に回り、「深いトップ」の体勢に入りません。左腕が内側に回ると左グリップが背中側に反る(背屈する)形になり、ダウンで左腕が引かれるとヘッドを右に引くようにグリップが動きます。この動きではヘッドが遠回りをしてボールに向かい、ホーガンの特徴的な動きであったダウンの急激な引き下ろしは不可能になります。当然「核心打法」も実現しません。

このように膝のピボットの動きは、スイングの動きを決める重要なものです。「螺旋」は、この要(かなめ)の動きの効果的利用の現れです。外からスイングの形を見て動きを真似ても、この要の動きを捉えない限り、開眼、閉眼(?)を繰り返すことになります。注意が肝要です。

実は、「螺旋」が固める膝のピボットの動きと、肩と腕の「魔法の動き」で、スイングがの動きは完全に決まるのです。次回以降ではこれを検証します。