螺旋(スクリュー)の動きで地球を掴む | ゴルフ直線打法

螺旋(スクリュー)の動きで地球を掴む

膝に角度を持たせて足に体重を掛け、膝を内側に引いて脛(すね)を回すと、足が地面に食い込んで背骨の動きが地球に繋がります。これが「地球を掴む」脚の動きです。この時の足の動きはコルクの栓抜きのように、内回りの螺旋状の動きで地球に食い込みます。これが「地球を掴む」動きの本質で、これからこれを「螺旋」の動き、あるいは単純に「螺旋」と呼ぶことにします。

膝が外側に引かれると「螺旋」は現れません。例えば、腰を右に回してバック、左に回してダウンという腰回し型のスイングでは、バックの終期に右膝が外側に引かれ、ダウンでは一貫して左膝が外側に回ります。この形のスイングでは、名手バイロン・ネルソンの動きとは様違いの、インパクトで左サイドが伸び上がってボールを直接見る体勢に入ります。

背骨の動きは左右の脚の動きのバランスで決まりますから、ダウンで一気に腰を左向きに回し切ると、どうしても左膝が外側に回って地球との繋がりが弱まり、体の回転運動でクラブを体に引きつける動きになります。結局インパクトに向け、グリップ・エンドを引き込んでリストをアンコックする形のダウンスイングになります。

ダウンでこの動きが現れると、ヘッドが外側に投げ出される形になり、加速が難しくなります。フェースの動きを見ると、体の左側でブンブンと音を立てて振り抜く形のヘッドの動きになります(「人のスイングを見る」(07-05-11))。「核心打法」の場合と比べ、フェースが空気抵抗の大きい形に振り抜かれるわけです。

これまで、腰を回す動きでクラブを振る打法の危険を繰り返し指摘して来ましたが、この動きに入る原因は脚の「螺旋」の動きの欠如にあったのです。両脚が「螺旋」の動きで地面に食い込めば、腰の横回転は不可能になります。腰を横に回そうとしても、地面に食い込むスクリュー(「螺旋」)のような動きがこれを止め、背骨の動きが現れて腕を振るのです。

ベン・ホーガンは「モダン・ゴルフ」で、両膝についてのもう一言として、スイング中は、両膝は“互いに向かって”働くので、始めから両膝を少し内向きに引いて置こうと書いています(原著56頁)。これはまさしく両脚の「螺旋」の動きの確保のための動作で、この動きの効果の原因は両足が地面に食い込んで「地球を掴む」動作にあるのです。

達人のさり気ない一言に含まれる経験的知恵の奥深さが、「螺旋」による「地球の掴み」というより科学的な概念で解明されたと言えるのではないでしょうか。