リスト・ターンの動き | ゴルフ直線打法

リスト・ターンの動き

カルフォルニアのサンディエゴを訪問する機会があり、そこでは朝6時半頃からバッグを背負ってホテルのロビーを歩くゴルファーの姿を見ました。仕事の関係の何人かの人とゴルフの話をしましたが、皆体を左に回して腕を引き付ける動きでボールを打っているようでした。

日本に帰り、ある会合で年配のゴルファーの元気な話を聞きました。飛距離では他人に引けを取らなかったという話も、尻の大きさを見れば納得できます。それでも加齢には勝てず、遂に最近は飛ばなくなったと言います。彼の飛ばしの秘訣は、インパクトでリスト・ターンを効かせて打つ事だそうです。

そこで動きに注目すると、インパクトのリスト・ターンが「反魔法型」(右前腕回外、左前腕回内)になっています。これでは掬い打ちになり、ダフるか当たっても飛ばないと指摘すると、もう一人がなるほどと納得します。ダウンでは体の正面を固定し、一気にグリップを引き下ろして振り抜けばよいと説明すると、理屈は分かるが実用になるかと不安げな顔をします。

リストだけの動きでは力は出ませんが、リスト・ターンと言えば動きは分かり易い気がします。そこで今回は、この動きの意識でスイングの動きを引き出すことを試みます。腕の動きが一貫して体の動きに固く結びつくには、肩と腕の「魔法の動き」が必要です。したがって、リストの動きも、一貫して右腕を内側、左腕を外側に回す動きの中で生まれます。

ここで最重要の観察は、正しいダウンスイングのリスト・ターンの動きは、インパクト時点で実行するものではなく、ダウンの最初に現れるものであり、その結果として両腕が伸び切る所でインパクトに入るということです。インパクトでリスト・ターンを実行しているようでは、腕は伸びません。試してみればすぐ分かります。

そこで、この動きを意識してクラブを振ってみると、これでもまだ安定して強力な動きは得られません。腕の動きでダウンに入ろうと意識するだけで、腕が体に引き着けられてしまうのです。この問題を解決するには、深いトップから、その場で、両脚の踏ん張りでグリップを引き下ろせばよいのです。

テークバック、引き上げ、トップの切り返しの順に、左脚、両脚、右脚の踏ん張りが強まります。そこでダウンでは、当然右脚、左脚共に一気に踏ん張ってグリップを引き下ろします。これで、「切り返しの動きで深いトップに入ることを確認した所から、体の正面で背骨を固定する意識で一気にクラブを引き下ろす」という「核心打法」(クラックス打法)の動きが実現します。

この時のグリップの急激な動きを体験すれば、「インパクトでリスト・ターン」などと言っていると、全く間の抜けた動きになることが良く分かります。リストの動きで固まったトップから、両脚の踏ん張りで地面を押し、一気にグリップを引き下ろすダウンを実行すれば、強力な直線的動きでクラブ・ヘッドが引き抜かれる、「打ち抜き」の動きが現れます。試してみて下さい。