「尻を右に引き戻す」インパクトの動き | ゴルフ直線打法

「尻を右に引き戻す」インパクトの動き

肩と腕の「魔法の動き」で固めたグリップを体の動きで引いてみると、スイングの主要な動きが、1)右へのテークバック、2)トップへの引き上げ、3)切り返しの方向転換、4)グリップの引き下ろし、5)インパクトの左への引き抜き、に大別されることが分かります。この動きでは、トップからの切り返しで左足に体重が掛かります。

ここからは、グリップの引き下ろしで腰が元の位置に戻ります。したがって、体重移動のために大きく腰を左へ進める必要はないのです。ただし、このグリップの引き下ろしの動作は意識して実行するもので、これなしに腰を左に動かすと、グリップが下りる間に腰が左に回ってしまいます。

ダウンをグリップの引き下ろしの動作で実行すれば、残る問題はインパクトの動きの実現法です。これは両腕を引き伸ばして左へ引き抜く動きで、この動きを実現する腰の動きを一言で表現すれば、固まった両膝を軸にして「尻を右に引き戻す」動きになります。これで両腕両脚が伸びて固まり、両腕が左へ引き抜かれます。試してみれば納得できます。

「尻を右に引き戻す」動きでは、ダウンで一旦左の脚腰の体勢を固定し、その体勢から尻を右方向に回す形の動きで両腕を引き伸ばし、左へ引き抜く動きを実行します。このようにダウンとインパクトの腰の動きを捉えると、グリップの引き下ろしの動きとこれに続く両腕の引き伸ばしという形でインパクトの動きが明確に捉えられます。

このダウンからインパクトの動きについては以前に詳しく書いてあります(「尻の先端を右に引く」動きを捉える(07-01-03))。そこでは、ダウンに入る時から「尻を右に引き戻す」動きに入るとしていますが、これよりはダウンで腰を元の位置に引き戻して固定し、インパクトの引き抜きを「尻を右に引き戻す」動きで実行するとした方が、動きの内容が明瞭になります。

これでホーガンが重視したダウンの動きの構造を、自分の体の動きで確認することができます。各部の動きをこのように詳しく捉えると、スイングの動きが納得できて気分が明るくなりますが、ここで注意が必要です。細部の動きの寄せ集めに気を取られ、脚腰背骨の動きを通じて地球に体を結びつける、腕と体の動きの仕組みが見えなく危険があるのです。

これでは「木を見て山を見ず」の誤りに陥ってしまいます。問題なのは、面倒な体の仕組みの話を避けて動きの体感的理解に頼る中に、パワーの発生源の働きが見えなくなることです。これまでの話で固めて来た、肩と腕の「魔法の動き」で動きの曖昧さを消し、この肩と腕の仕組みを脚腰背骨の動きに繋げてスイングの動きを作るという「王道」に立ち返る必要があるのです。