「上体が右に回る」動きの必要性 | ゴルフ直線打法

「上体が右に回る」動きの必要性

ダウンは腰で引っ張るもので、腕の動きでダウンをリードというのは納得し難いと考える人は、腕を振る最大の筋(広背筋;背中の下部から脇の下を通って上腕前面上部に繋がる)の働きを忘れているのです。

この筋の力を確認するために、ヘッドを机の脚の下部に押し当てて左へ引く実験を、これまで何回も試して来ました(最近の例は、「背骨の体勢によるパワーの違い」(06-11-28))。これを今回はインパクトのグリップの固さという視点から検討してみます。

適当なクラブを握り、ヘッドのソールを目標方向と直角に(スクエアに)置き、アドレスの構えを作ります。ヘッドをそのままの位置に止めたまま、腰を左に回してみます。するとグリップが引き上げられ、その分だけヘッドを下げるアンコックの動きが現れます。この状態でグリップを軽く左右に回すと簡単に動きます。これではインパクトでヘッドをスクエアに保つのが難しいことが分かります。

次に同じように構えて、腰を左へ引いてみて下さい。この場合にはグリップは引き上げられませんが、左に引かれる動きに対抗するために、ヘッドを右に引く動きが現れ、やはりアンコックの動きが出ます。この状態でグリップが回転しやすいことは、腰を左に回す場合と同じです。これらの腰きでヘッドを左に引くと、インパクトでフェースの方向確保が難しいことが分かります。

次にまたもや同じアドレスの構えから、上体を右に捻ってみます。この動きでは、腰骨が左へ引かれますが、左の尻から腿にかけて強い緊張が生まれ、左足が強く床(地球)を押します。同時に右脚にも緊張が生まれます。この時のグリップは強烈に固まり、左右の回転は殆どできません。

前の二つの実験でグリップがぐらつくのは、腕を振る強い筋が働いていないことの証明です。これでは飛ばしのパワーをクラブに伝えることも方向性の確保も困難になります。腰の左への回転や左への移動でダウンをリードする人は、スイングを難しくしていることになります。

更に腰と上体が同じ方向に回ると腰椎が固定されず、上体の動きで捻れる可能性が生まれます。これは危険です。沢山の練習を繰り返しても成果が安定しない場合には、先ず腕を振ることでボールを打つ練習をしてみれば、これに対抗して腰が止まり、これですべての状況が改善されるかもしれません。次回は更に、腕で強くクラブを左へ引けば上体が右に回ることを確認します。