異次元世界のスイング | ゴルフ直線打法

異次元世界のスイング

河川敷でクラブを振り回す迷惑ゴルファーの画像がテレビで放映されました。驚く程同じような動きでクラブを振っています。例外なく腰の右への動きでクラブを右肩前上方に振り上げ、腰を思い切り左へ振って、ボールを通して振り上げるようにクラブを振ります。

インパクトでは、ノコギリを手前に引くのと同類の動きで腕が体の中心方向に引き込まれ、ヘッドの急激な方向転換が発生します。これでは方向性の確保は難しく、周囲の人への危険度も高まります。これについては「動きの文化の壁を科学で越える」(06-04-11)で議論しましたが、テレビに映ったゴルファー諸氏は「これぞ日本人」(!)の印象を与えます。

しかし、インターネット上の画像で見ると、これは日本人に限らず世界の普通のゴルファーに共通に見られる動きのようです。この型のスイングのいくらかの改良版は、ダウンでクラブを後ろに引き下ろしてインサイド・アウトに振るもので、海外のゴルフの先生達の多くがこの動きで振っているように見えます。しかし、とにかくダウンでは腰の左への動きで腕を振ります。

これに対して「魔法の動き」を一貫して実行するスイングでは、バックの終期の切り返しの動きでクラブ・ヘッドがボールを見る体勢に入り、ヘッドはそこから一気に右脇前に引き下ろされます。この動きは急速で、「トップから振りに行く」のを嫌う教えには、真っ向から対立します。

超一流のゴルファーのスイングをインターネット上で見ると、例外なくダウンの初期から動きが急速です。更に彼らは、左の腰で上体を右方向に押し戻し押し上げるような動きでダウンからインパクトを実行します。腰が左へ動きながらのインパクトは全く見られません。この上体を押し返し押し上げる腰の動きは、これまで「上体を右に回す」と表現して来た動きそのものなのです。

「魔法の動き」でスイングを作ると、この動きでは両脚が強力に地球を押し下げるように踏ん張ることが分かります。バックは右、ダウンは左、の体重移動で振る打法に比べ、単純に考えても脚腰の強烈なパワーが2倍になります。パワーが2倍ならばヘッドスピードは1.4倍(2の平方根)。その上右手と左手の干渉の排除の効果もあります。戸田藤一郎プロが、新打法で飛距離が200ヤードから300ヤードに伸びたと語るのは、確かに納得出来る話なのです。

両脚が一斉に同じ動きで体を突き動かす打法の特徴を会得することで、体重移動とは異次元の世界への扉が開かれるのです。