ホーガンとジョーンズのダウンの実態 | ゴルフ直線打法

ホーガンとジョーンズのダウンの実態

このブログで主張する、ダウンを「腰の左への移動で始めない」という見方は、多くの人々から疑いの目で見られていると思います。実際、マスターズの始祖ボビー・ジョーンズは、スイングで最重要な動きは、腰の巻き戻しでダウンの動きを始めることだと言い、ダウンでは顕著な体重の右から左への移動があるとしています。ベン・ホーガンもこの動きで一気に右脚から左脚に体重が移動すると述べています。

しかし、ここで重要な事は、腰の巻き戻しの動きの実態はどうなのかということです。右下腿を失ったアーネスト・ジョーンズの場合、回復後の最初のラウンドで、前半38というスコアで回った事実があります。もしダウンの巻き戻しが急激な左への体重移動を必然的に含むものであれば、左一本脚では体の安定を保てなかった筈です。

体の動きの感覚、特に背骨の動きが関わる場合は、動きがどのようなものかは直感的には理解し難く、外から見てもその実態は捉え難いものです。そこでインターネット上(http://www.megspace.com/sports/moetown/videos/)で見られるベン・ホーガンとボビー・ジョーンズの動画像を注意深く検討してみました。

ホーガンの場合、動きの方向転換が発生するところで、腰が左方向に動くのが見えます。しかしこの段階ではまだクラブヘッドは左へ動いています。この動きが終わったところからダウンの動きに入ります。この段階以降では腰の左移動はなく、逆に尻が右方向に押し戻されています。ジョーンズの動画にも同じような動きが見られるものがあります。腰が左へ回る動きに入るのは、インパクトが終わってフィニッシュに入る段階からです。

この観察結果は、普通のゴルファーを悩ませて来た、脚腰がダウンの体勢に入ってもまだクラブが上がって行くという一見不可解な動きが、実はバックスイングの極限で発生する方向転換の動きであることを示します。「魔法の動き」を一貫して実行すれば、この動きはグリップの方向転換の動きに伴って発生する脚腰の体勢の変化として明確に確認できます。

ホーガンやジョーンズのダウンの腰の動きの表現は、ダウンの動きの準備動作としてのバックスイングの最終期の動きを、ダウンの最初期の動きと捉えているのです。これを文字通りに受け取る普通のゴルファーは、腰の左移動でダウンに入ります。これでは、腕はボールに向けてクラブを振れません。実際は、ダウンでは一気にクラブを振り下ろしているのです。