和魂洋才とシャフト・プレーンの罠 | ゴルフ直線打法

和魂洋才とシャフト・プレーンの罠

明治以後、「和魂漢才」に代わり、日本人の心で西欧の知恵を利用するという「和魂洋才」が流行になりました。この傾向は現在も変わらず、横文字全盛です。ゴルフも横文字全盛ですが、ここには落とし穴があります。体の動きの型には文化が影を落とし、横文字で語りながら動きは日本人の知恵(文化)を利用する、「洋魂和才」の危険があるのです。

具体例について検討してみましょう。スイングの技術に関係する言葉で、最も権威ありげに聞こえるのは、やはり「スイング・プレーン」(スイング面)でしょう。しかしこの言葉の曖昧さは本場でも著しく、日本ではその解釈に「和才」(日本人の知恵!)が活躍することになります。

本場での曖昧さは、現在も様々な人が様々に定義をしている事から明らかですが、これらに共通する本質はクラブの動きが描き出す面のイメージです。バックあるいはダウンの動きを「スイング・プレーン」の標準的なイメージに沿って実行する、などと言えば至極常識的に聞こえます。

ところが、「スイング・プレーン」が言葉として定着すると、インパクト圏での「スイング・プレーン」=「シャフト・プレーン」(アドレスの位置でのシャフトとボールと目標地点を含む平面)という解釈が生まれます。

この解釈は、棒状のシャフトの動きに注意を引き付け、立体的な構造を持つヘッドの動きからゴルファーの目をそらせてしまいます。このブログではこの危険を回避するために「インパクト面」の考えを導入しましたが、ここでは更に別の意外な危険に注目してみます。

ここからの話は、自身の苦い経験に基づく気楽な話です。アドレスの構えから軽く右に振り、正面のボールを打つためにクラブを引き戻す動きを考えます。ここで日本人特有の、ノコギリを手前に引く動きでクラブを「シャフト・プレーン」に引き戻すと、頭が前に引き出されて背骨が左に引かれ、顔が左に回り、左足外側に体重が掛かり、腕の動きが「反魔法」型になります。

これに対して、西欧人に特有な、ノコギリを押して木を切る動きでインパクトに入ると、背骨が右側に引かれて両脚内側が踏ん張り、顔が右に向きます。「魔法の動き」が生み出すスイングのインパクトではこの動きが現れます。「理」は洋の東西を問わず、の感じですが、一方、前の場合のように横文字で語っても、動きが日本人であると「洋魂和才」の危険が生まれます。実は、この一見奇抜な観察には、驚くべき深い意味が隠されていたのです。その話は次回に。