反射的な動き | ゴルフ直線打法

反射的な動き

先日久しぶりに尋ねてきた友人と外で食事をしました。「鶏釜飯」が出て来たところで、蓋を取ろうとした瞬間左腕が飛び上がりました。指先が熱い釜に触れたと分かったのはその後で、左腕の動きはまさしく「反射的」なものだったのです。体のバランスが急変する時に思わず体が反応する動きも反射的です。これらの動きに特徴的なものは動きの速さです。

クラブをトップの位置に上げ、首を回して形を確認し、そこからダウンして一発打つ、という練習をする人を見かけます。これに対して、バックのスタートでヘッドの動きを目で追うな、という教えもあります。目で動きを追うことに問題があることが分かります。目で考えていては、速いスイングの動きは期待できないのです。

プロのスイングを見ると、ダウンで腰が左へ動くのが見えます。これを見る人は、当然腰を左へ移動させてクラブを振っていると思い込みます。ところが、インターネット上で見られるトリック・ショットの画像に、面白いものがありました。曲打ちのプロがいろいろ不安定な条件でも見事にボールを打ちますが、恐ろしく長いクラブを振る画像では、始めに腰を左に動かすとクラブが右に落ちて振れず、体が左へ出ないように踏ん張って振り下ろすと見事に振り抜けています。

体のバランスがスイングの動きに大きく関わることが分かります。ところが、バランスをとる動きは頭で考えて作る動きよりは速いのです。目で動きを見ると、頭で考えて体の動きを作るようになります。これを繰り返すと、実際のスイングも頭で考えて動きを作るようになります。必然的にスイングの動作が遅くなり、持っている体力に不相応の飛距離に止まることになります。

この急速な動きを体感するには「回転椅子ドリル」が効果的です。このドリルでは座席が回転するオフィス・チェアを利用します。転倒の危険がないことを十分確認しながら座席の上に立ち、左手の親指を右手の平で覆い両手を握り合わせたグリップでアドレスの体勢に入ります。ここから「魔法の動き」でグリップを引き上げ、その場から一気にグリップを引き下ろします。これだけです。これで腕が急速に左へ振り抜かれます。

これに対して、腰を左へ引く動きでグリップを引き下ろすと、腕の動きが全く変わり、左への振り抜きの速度は落ちます。一旦これらの体の動きに慣れたところで、安定した床の上で同じようにして振ってみると、矢張り同じような違いが認められます。頭で考えて腰を左に動かすと腕は速く振られず、思い切って一気に引き下ろすと腕が急速に左へ振り抜かれるのです。