「業務提携」

 

 

相手社長に色んな場所に連れまわされる。

 

 

「占い師」にも会わされる・笑。

 

 

どうやら、これが最終試験だったらしい・笑。

 

 

 

で、

 

見事に「合格」を果たしたのか、

 

 

 

「一緒にやろう!」

 

 

ってことになった。

 

 

 

んで、

 

 

最後が役員たちとの顔合わせだった。

 

 

なんか、

 

 

役員多いのよ・笑。

 

 

ウチなんかは、「最小限」だった。

 

法律を満たすための最小限の人数だった。・・・・今は、なんか、「ひとり役員」も認められてるんだっけ???

 

 

 

この、会社の成り立ちとしては、

 

 

官僚出身の社長が立ち上げていった会社だ。

 

 

なので、

 

 

役員も官僚出身者が多い・・・・ってか、

 

ほぼ、全員って言っていい。

 

 

 

まぁ、簡単に言えば、

 

この会社自体が、官僚の「天下り組織」みたいになってるんだよな。

 

 

卵が先か、鶏が先か。

 

 

会社を大きくするために、

 

官僚人脈を使って、いろんな便宜を図ってもらい、

 

それが利権となって、さらに官僚が食い込む。

 

 

・・・・で、さらに利権を生む・・・・会社が大きくなる・・・・

 

 

こうやって成長のスパイラルを構成している会社だ。

 

 

なんだか、

 

日本の政治・・・国家運営の縮図を見てるような会社だった。

 

 

 

・・・・これさ、

 

 

余談だけど、

 

 

商品の、

技術とか、サービス・・・んなもん関係ないんだよ・笑。

 

 

技術とか、サービスとか、

 

そんなもん、ある一定水準を保っていればいい。

 

事故や事件を起こさない程度の、ふつーの技術力、ふつーのサービスであれば問題ない。

 

 

で、

 

 

官僚人脈。利権の構造によって、仕事を取るのは、全て「最上流」だ。・・・・つまりは、金額としては、一番高いところ。発注元直結って位置だ。

 

 

受注さえしてしまえば、

 

あとは、「30%」程度の利益を抜いて、下請けに丸投げすればいい。

 

 

 

別に、悪い事じゃない。

 

世の中ってのは、そーゆーふーにできている。

 

 

東北で、

 

未だに「除染作業」とか行われているけれど、

 

 

末端の作業員が手にする金額は、

 

国が発注してる金額の、

 

まぁ、1/10とは言わないけれど、

 

 

まぁ、

 

1/6くらいじゃね?

 

 

 

国からは、

 

国に「何らか」の繋がりのある企業・・・・あるいは団体が受注して、

 

そこから、上場企業が請けて、

 

その協力会社という名の下請けが受注、

そこから、さらに、それの下請けに行って・・・・

 

 

んな感じで、

 

末端の作業員が手にするのは、 1/10~1/6 ってとこだろう。

 

だいたい、

 

東北の案件なのに、

 

いったん、東京の巨大ゼネコンが請けていたりするのが、なんだか、おかしな話なんだよ・笑。 

 

 

んで、この「図式」は、

 

今後の「能登半島地震」でも同じことが繰り返されるだろう。

 

 

 

でも、

 

・・・・・これを、「営業努力」という。

 

 

いやぁ、

 

立派な営業努力だよ。

 

 

ボクたちじゃできないもん。

 

 

高校生とかの子供のころから、

 

勉強に勉強を重ねて、

 

努力して、努力して、

 

そして、東大行って、官僚になって、

 

その努力の結果の「立ち位置」だ。

 

 

立派な営業努力だ。

 

 

真似できない努力だもん。

 

 

 

・・・・すごい世界があるもんだ・・・・

 

 

この社長と付き合って、

 

んとに、そう思ったよ。

 

 

 

で、

 

最後の面接ってか、

 

 

最後の仕上げ。

 

 

「役員面談」・・・・いや、「役員との顔合わせ」

 

 

一応、

 

業務提携は決まり。

 

 

 

あくまで、セレモニーとしての、「顔合わせ」

 

 

とはいえ、

 

 

この役員が「クセ者揃い」

 

 

官僚OBや、利権で一枚噛ませるための出向者とかが、揃っている。

 

 

決して、

 

 

社長が、「仲良く」仕事をするために集めた役員じゃない。

 

 

「くれぐれも粗相のないように・・・・」

 

 

ってことで、

 

顔合わせの当日、

 

社長と、最終打ち合わせを行った。

 

 

例の、赤坂の喫茶店で。

 

 

役員ひとりひとりの経歴を頭に叩き込む。

 

あとは「NGワード」とかね・笑。

 

 

この話題は禁止だ、とか。

 

 

政治的な話題とか、

 

政策とか、

 

そういった話題は避けろ・・・・役員同士が「利益相反」の関係の出身だったりするため。

 

 

んなレクチャーを受けた。

 

 

・・・・なんだか、伏魔殿みたいな世界だなぁ・・・・

 

 

 

「さて、行くか」

 

 

ふたりで席を立つ。

 

店を出る。

 

 

夕方だ。

 

薄暮だ。

 

道路は、すでに帰宅ラッシュの流れだった。

 

 

業務後の時間。

 

 

料亭での「会食」ってことになっていた。

 

 

 

タクシーを止める。

 

 

歩いても行ける距離だ。

 

ボクなら歩く。

 

こんな距離でもタクシー使うのかよ・・・・すげぇなぁ・・・・

 

 

 

思いながら、後部座席に座っていた。

 

 

 

交差点。

 

 

 

ギギギギギィーーーーーーガッシャン!!

 

 

側面から衝撃。

 

 

 

これが3回目の交通事故だった。