地域ブランディング、商品ブランディング、企業ブランディング…etc.
いまやあらゆる活性化や成長戦略のひとつとして定番化した
ブランディングという言葉。
前回は、周囲でブランディングとか言いつつも
「それ単なるPR(宣伝活動)だけど…」
ってな人々が多い気がして
「みんなが思ってるほど、ブランディングって楽じゃないぜ」
的な前フリをしたところなんですが。
今回は、あくまでも私が思う
ブランディングの根本ってこうじゃないの?
って話と、周囲でこの言葉に踊らされている人の実例を話そうかと。
もちろんこれ、あくまでも「いまいち解っていない人」
または周囲にいる「勘違いして無駄足踏んでる方々」に向けた話なんで、
経営学とか専門分野の方々には至極つまらない内容なのを予めご容赦。
※逆に間違ってる箇所あれば指摘補足いただきたい
ってことで、まずブランド化が成功している(解りやすい)ものとしては
地域=京都や北海道
商品=「iPhone」や「CROCS(クロックス)」
企業=UNIQLOやペッパーフードサービス
なんかが挙げられますよね。
山ほど実例あるなかから、とりあえず解りやすさと話題性なんかで
セレクトしてみましたけども、商品と企業がリンクしている場合も多いにありつつ。。。
あ、ペッパーフードサービスという企業名に馴染みのない方へ説明しますと、
あのグラム指定した肉を立ち食いでいただく「いきなり!ステーキ」の事です。念のため。
……と、「いきなり!ステーキ」の説明したところで
「ああ!あの!」と思ったor呟いた方
そう!それが「ブランド化している」という事です。
ちなみに私は「いきなり!ステーキ」へ行った事ない(いつも混んでる)ですが
どんな店でどんなサービスを提供しているのかは知ってます。
すなわち、名前を聞いただけで、その地域・商品・企業が
いったいどんな内容・サービス・モノなのか、
提供しているエリアの方々に一定数知られている・理解されている
のがブランド化。
その認識率を高めていく戦略のことがブランディングだと考えています。
ただ、認識率を高めていく戦略の前に
基本&根本的なこと忘れてない?
っていうのが、ブランディングという言葉に踊らされている方々には多い。
私が思うに、ブランディングを仕掛けるためには
「売るべきモノ自体のクオリティ」
を一番に考えないと無理だと思うのです。
要するにPRだとかSNS拡散とか、いそいそと販売戦略セミナーとか行く前に
まず、自分らが売りたいモノ自体のクオリティを高く、
もしくは安定的に供給できる体制が整っているかどうかに注力するべきかと。
京都、北海道、iPhone、UNIQLO、いきなり!ステーキ。
先に挙げたこれらは、まず売っているモノやサービスに信頼性がなければ
そもそもここまでブランド化しなかったと思います。
そりゃPRに多くの予算・人員・時間を割けば
ある程度の認知度は高まるでしょう。
しかし、逆にモノ自体がさほど良くなければ、ブランド化は難しい。
もっと言えばPRにかまけてクオリティが下がった場合、
悪評のほうが広がる可能性、つまり仇となる可能性も高い。
私の知人で、見事にこの悪循環に陥っている方がいます。
飲食店関係ですが、おそらく意識高い系の人や、
セミナーなどで得た知識を元に
お店の雰囲気を変えたり、制服を変えたり、宣伝に力を入れたり、
システムをデジタル化したり、通販開始したり、メニューを変えたりと、
店を訪れるたびに新たな取り組みをしているのが見てとれます。
が、いっぽうで元来あったこの店の味に変化がみられ、長所が失われつつあり、
「不味くなった」というクチコミがあちらこちらから聞こえるようになってきました。
人間の味覚ってそこまで鋭いとは思えないので、
いきなり「不味くなった」という評価も眉唾ものかと思いますが
これは”料理人ありき”の味・店だったからこその反動というか。
しかし、不味けりゃ不味いで、それを売りにしているところもあります。
”低価格のイタリアン”でおなじみサイゼリヤです。
ここの売りは「安かろう不味かろう」という、なんとも思い切った、いわば逆転の発想。
顧客が飲食店に持つマイナスイメージ「安いけど不味いよね」を
「味はそこそこだけど安いから」というプラスイメージにうまく転換していますよね。
そう、クオリティとは質。つまり「なにが特徴なのか、長所はどこなのか」を
あらゆる角度から売り手側がきちんと見極めることから、
おのずとブランディングへの道筋が見えてくるのではないでしょうか。
もちろん、その見極めには第三者(いわゆるマーケティングリサーチ)の意見も必要かと思われます。
そして、見極めたモノの質、長所、リサーチの結果などは、
確実に「言葉や文章にして」共有したほうがいい。
これも知人の例ですが、家族経営だけにお互いが「解っているだろう」という甘えで
言った言わないのトラブルなど度々すれ違いが起こっています。
なぜミーティングを行わないのか、なぜ会議をしないのか。
根本的なところが小さな会社は抜けている事が多いのに、
その先のドリーム(ブランド化)だけは掲げる。
大手や既存の有名店、またはチェーン店でしかやれない事を
ブランディングの近道として真似するだけでは失敗するか、
もしくは大きな代償とともに遠回りする可能性がある。
それを中小規模の企業でやってしまうと取り返しのつかない事態に陥るかもしれない。
改めて言いますが、私は経済学者でも経営論者でもありません。
だから、これまでに書いたブランディングに対する能書きが正しいとも言えません。
(すいません)
ただ、長年の仕事の経験からブランディングとPRの違いは判りますし、
そこを取り違えている=迷走する人々が多いのを実感し
「こりゃいかん!」とブログにしたためてみました。
いまや一億総発信者(メディア)の時代です。
自社の製品やサービスをPRすることは大事ですが、
それだけに捉われない、もっと自分たちの生み出すモノをしっかりと見極めることが
ブランド化への、遠回りだけと一番近い道だと、私は思っています。