昨年、私がアルバイトしていたとあるVeganカフェへ毎朝向かうとき、
毎日同じ時間、同じ道ですれ違う、
''ゴミ袋を沢山背負いながらトコトコ歩く男性'' がいました。
その男性に果たして帰る家があるのかないのかは正直わかりえないですが、
彼はおそらく50代ほどで、
背中が90度以上曲がっていて、
いつもとてもしんどそうに身体を丸めて、下を向きながらゆっくりと歩いていました。
髪の毛はほとんど真っ白で、ブラシを通したことは長年なさそうな様子。
シャワーもきっとずっと浴びれていないのか、
洋服だけでなく身体や顔まで真っ黒に汚れいていました。
時々、ゴミ箱から空になった缶や瓶を取り出し、
自分のゴミ袋に入れている姿も見たことがありました。
なぜ缶を集めてるのかわかりませんでしたが、
きっと何かしらの方法でわずかなお金になるのかな?勝手に予想していました。
そして
そんな彼と毎朝すれ違うたび
私の胸ははち切れそうでした。
きっとお腹すいてるに違いない...
真冬なのにそんな薄着で、いつもどこで寝ているんだろう....
どんな生活をしているんだろう...
どうしてこんなにも背中が曲がってしまったんだろう....
家族や友人はいないのかな....
解けるはずのない疑問で頭がいっぱいでした。
そして、
すれ違うたびに私は心の中で思いました。
''今もし私が何か食べものを持っていたら、すぐに渡せるのに...''
実際、私が出かける時によくバッグに入れて持ち歩いている、
ドライフルーツとナッツのバーかバナナやリンゴなどのフルーツをちょうど持っていて、
その男性とすれ違う日もありました。
そして、そのたびに私は
''そうだ今日こそこのバーを彼に渡す''
そう考えました。
でも、
どうしても、
どうしてもその場でとっさに彼の足を止めて話しかける勇気がなく、
なんて言って渡したらいいんだろう....
逆に失礼にあたってしまったらどうしよう...
受け取ってもらえなかったらどうしよう....
周りに歩いてる人たちにどう思われるだろう...
そんなこんなで数瞬間のうちに無駄な不安が頭を埋め、
はち切れそうな心苦しさを抱えながら
結局いつもそのまますれ違ってしまい、
たった1つのスナックバー、フルーツを渡せたことは、1度もありませんでした。
すれ違った後の私の心は
やるせない思いと後悔で溢れ、
どうしてこんなにも簡単なことができないんだろう.....
と、ただただ自分を責めるほかありませんでした。
そんな自分が、弱い自分が、嫌でたまらなかった。
・ ・ ・
でも今日、
ミラクルが起きたのです。
いつものように、ラメとリア(犬たち)を夕方散歩に連れて行った帰り道、
私の家の目の前にある自動販売機のゴミ箱の前に、
あの男性がいたのです。
もうしばらく見かけていませんでしたが、彼の姿は何一つ変わっていませんでした。
ゴミ箱の中を探っているようでしたが、
今回は缶を集めている様子ではなく、、
何をしてるんだろう?
と思ってそっと横を通りながら顔を覗いてみると、
誰かが残してそのまま捨てたのであろう、''じゃがりこ'' を静かに食べていました。
その姿を見たとき、
私は涙が溢れ出そうになるのをぐっと抑えました。
スペインでは、ごく普通に、毎日のようにこのような光景を見かけますが、
日本では直接見たのが初めてでした。
( スペインでの光景は、正直もっと酷いです。でもスペインでは、毎日のように色々な人に話しかけ、
お腹が空いている人には持っていたものを渡したり、パン屋さんでパンを買ったりすることが
とても簡単にできました...なのにどうして日本では...こんなに人の目を気にしてしまうのか...
改めて自分自身に疑問に思いました。)
私はそのままなラメたちを連れて家に上がりましたが、
玄関のドアを閉めたその瞬間
''ダメだ。このままじゃダメだ。
他の通りすがりの人たちがするように、見て見ぬふりなんてもうできない。
私には今、せっかく選択肢がある
彼は幸運にも、私の家のすぐ目の前にいるじゃない''
それでも正直、
私はラメたちのリードを握ったまま、
玄関に1分間くらい立ったまま悩み、迷いました。
何か今食べ物を持っていっても、
なんて言って渡せばいい??
周りの人にどう見られる??
もし受け取ってくれなかったらどうしよう??
逆に変に誤解されて、失礼になってしまったらどうしよう??
どうしようどうしよう。。
また前と同じ不安の繰り返し...
でも、違う。
どう見てもこの男性はお腹が空いてる。
きっとまともなご飯も日々食べれてないから、ゴミ箱を探ってる。
今それを見て、
私にできる事は、選択肢は、食べ物を渡すこと
よし、決めた
靴のまま家に上がって、キッチンからありとあらゆる食べ物を手当たり次第集め、
猛スピードで紙袋に詰めました。
ひよこ豆のカリッと揚げたスナック、甘栗、ドライフルーツとナッツのバー、
チョコレート、アップルジュース、常温保存がきくドイツパン...
とにかく少しでもエネルギー源になる、食べやすいもの!!
と思って集めたけど、時間もないからとりあえず紙袋を満タンにして、
走って家を駆け下りました。
まだそこにいますように...と願いながら.
男性はまだそこにいましたが、
もうそろそろ帰ろうとしていたのか、重たそうに腰を上げて、
ゴミ袋を背負おうとしているところでした。
急いで駆け寄って、声をかけてみました。
ありったけの勇気を振り絞って......。
''すみません、もしお腹が空いていらしたら、
家にあった未開封の食品をいろいろ詰めたので、よかったら食べて下さい!!’’
すごく不安だったけど
できる限りの笑顔で、そう言いました。
男性は、
''はい...''
と、今にも消えそうな声で、下を向いたまま言いました。
すごく嬉しかったこと。
それは、迷わずすぐに紙袋を受け取ってくれたこと....
私が不審者に思われて、もしも受け取ってくれなかったらどうしよう...
がかなり不安だったので、
間も無くすぐに受け取ってくれたのは、本当に嬉しくて嬉しくて、
感謝と幸せな気持ちになりました。。
・・・
このブログを書いている理由は、
いい人に思われたいとか、褒められたいとか、
そういう目的ではありません。
そう思われても仕方がないですが..
私がこのブログを通して伝えたかったこと。
本当はずーーっと前から行動にしたかったのに、
ずっとずっと怖くてできなかったこと、
それを今日やっと挑戦できて、
成功できて、
本当に嬉しくて嬉しくて、嬉しくてたまりません。
今思い返すと、どうしてこんなにも簡単なことができなかったんだろう、と思います。
みんな同じ人間なのに、
どうしてそばを通る周りの人は、冷たい横目を向けるのでしょうか。
同じ人間なのに、
人はみんな支えあって生きていて、
何かを恥ずかしく思いながら生きるなんておかしいし、
人の目を気にするせいで、本当に自分がしたいと思ってること、
言いたいと思っていることを言えないなんて、できないなんて、
やっぱりおかしいと思います。
自分の真実を生きる事は、
本来何よりも普通のことであるべき。
その感覚を、
今日はこの経験を通して私はとてもとても強く取り戻した気がします
だから、
このブログを今ここまで読んでくれたあなも、もし、
本当は行動したいのに
本当は話しかけたいのに
本当は変えたいのに...
と思っている ''何か'' があるなら、
どうか、
自分の直感、心を信じて勇気を出してみてください
チャレンジしてみてください
挑戦したことへの後悔より、
挑戦しなかったことへの後悔の方が、
ずーっと自分自身への損失感と心地悪さを感じ続けることになるから...
そして、
もし困っている人(動物でもなんでも、宇宙人でも)がいたら、
すすんで手を差し伸べて、
自分がその時に尽くせるベストを尽くしてください
周りからどうみられるかは、
考える枠の中に入れなくていいことなんです。
(私も、これを日々あらゆる場面で自分に言い聞かせています)
後悔しない人生を生きよう
愛を持って生きよう
みんな同じ人間、動物、自然、
仲間だということを忘れずに
ここまで読んでくれた皆さん、
本当にありがとうございます
私の日記のようになってしまいましたが、実際これは私の日記です
でもこの小さなストーリーが、
何か少しでもあなたにとってモチベーション、インスピレーション、
プラスのエネルギーに繋がりますように....
Much love xoxo
WE ARE ALL THE ONE