中国語の文法は難しくない。しかし、中国語を話すとき、「あれ、なんでこうなるの?」と不思議に感じることは少なからず存在している。こういう「中国語文法の謎」をまとめて、語林に在籍の学習者だけでなく、多くの方に話してみようと思って、今年の7月、文法講座を始めた。

 

ツイッターなどで、文法講座の告知をしたら、あっという間に申込みのメールが何件も来た。開講前の一週間あたりに24名満員となった。しかし、ある方は福岡から東京にいらして、キャンセル待ちの申込みメールを寄せた。結局、25名参加の開催となった。7月17日のこの回では、皆さんが一番興味をもつ「了」についての話をした。

 

   7月17日の講座内容 【徹底解明 中国語文法の謎1】

 

講座の最後に、「ぜひ次ぎも!」と複数の方に言われたので、8月の回の開催と決めた。8月の回のテーマは「過」と「着」だった。

  

   8月11日の講座内容 【徹底解明 中国語文法の謎2】

 

8月11日は、1回目とほぼ同じ24名参加だった。中には、神戸からわざわざ参加しに来た方がいらっしゃる。

 

  

 

3回目の講座は9月18日に行い、テーマは「~することができる」いわゆる可能表現につていである。

 

 9月18日 講座内容 【徹底解明 中国語文法の謎3】

 

「会、能、可以」の違いについて、参考書にたくさん書かれている。覚えきれないほどの項目が並べられている。たとえば、「会」は「訓練を受けてできる」という説明がある。じつは次のような例がある。

孩子会走路了。 (子供は歩けるようになった)

鸟会飞。(鳥が飛べる)

これは「訓練」と関係するとは言えない。また、簡単にできる場合は「会」、レベルが高い場合は「能」を使うという説もある。もしこの説が正しいなら、中国語の先生たちは、「我会说汉语。

」と言えないになる。そういうことはないだろう。

本講座では、以上のような間違いを訂正しながら、「会、能、可以」の本当の違いを説明したいと思う。

 

また、9月の講座でもっとも皆さんに話したいのは、結果補語と可能補語の関係である。

たとえば、没找到找不到。前者は、過ぎたことを指すが、後者は、これからのことを指すというような間違った解釈は多く見られる。じつは、「了」とペアとなる「没」には、「一回のことしか使えない」という特徴があり、没找到 を過去の一回きりの事実に使うことが多い。しかし、找不到 は時間の軸と関係なく、「(いつでも)~することができない」ことを指す。

 

規則性を正しく理解した上、可能補語の用例をイメージしながら具体的に掴む。つまり、「抽象」と「具象」の両方をもって理解してみると、言葉は自分の体に定着するのだろう。

 

講座の会場は、代々木駅から徒歩4分、ドコモタワー、新宿南口の紀伊國屋書店が見える、ところ行きやすいところにある。ご興味がある方は、ぜひ9月18日18:00~21:00にお会いしましょう。