これからは、動詞文の「是~的」文その2に絞ってその謎を解いていく。

まず覚えて欲しいことは、二つある。

1・副詞は動詞の前に置く。
 いや、正しく言うと、前に置かれるから、副詞と定義される。
2・「是」の役割は強調!
 いや、じつは、私は「強調」という言葉が嫌いなのである。

まず、「強調」とは何かを考えてみよう。

 我 是明天 坐飞机去北京。

この文は、「是~的」文ではない。
意味は「私は、明日(!)飛行機で北京に行くよ」
ふつう、「明日を強調する」と一言で説明される。

ちょっと待って、そもそも強調ってどういう意味?

よく考えると、
「私が」「明日に」「飛行機で」という三つの項目があり、
私が、飛行機では、変わらないが、明日だけ選択項目となる。
つまり、明後日でもなく来週でもなく、「明日」だよ。

 我明天 是坐飞机 去北京。

この場合、「飛行機で」は選択項目となる。バスではなく船ではなく。


 是我 明天坐飞机去北京。

この場合、田中ではなく鈴木ではなく、「私が行く」という意味になる。

どうでしたか、日本語の「は」の役割に似てませんか。

 私は渋谷で彼とは食事したくない。
 私は渋谷では彼と食事したくない。
 私は渋谷で彼と食事はしたくない。

「是」と「は」は、これぐらい似ている!

一点だけ、気をつけて欲しい。この「是」は動詞の後ろに置かない。
で、何を意味しているか。はい、「是」は副詞の仲間である。
 (当然、どの辞書にもこう書いていない)

では、終わったことについて考えてみよう。

 我上个星期三坐飞机去北京了。
 我上个星期三坐飞机去了北京。

ニュアンスが多少異なるけど、以上の二つの言い方ある。
それで、相手に「火曜」ではなく、「水曜」だよと伝えたい場合、どうすればいいか?

はい。「是」を入れる。
そして、「了」を「的」に変えよう。

 我 是上个星期三 坐飞机去北京 
 我 是上个星期三 坐飞机去  北京。


これ以上の解説はもういらないよね。結論を述べよう。

「是~的」文は「是」をもって、その直後の項目にフォーカスする文。
「是」は動詞の前にしか置けない。よって、フォーカスされるのは、動詞より前の項目だけだ。
 それと同時に「了」を「的」に変える。