「私の耳が悪いじゃないか」、中国語の勉強者からよく言われる。
私は、いつも首を横に振っている(時には心の中で)

なぜなら、人間は耳をコントロールできない。それを言ったら何もならない。

もっと建設的な考え方は、「口の動きを内省する」である。

最近、某俳優さんに発音から教えている。
昨日、anとangの発音を、彼が完璧にできた。

やはり俳優さんは口の動きを完璧にコントロールでき、どこから声を出しているのが分かる。
それにお稽古のように、練習を好む。いつも感心している。

それにしても、彼はすぐに聞き分けられなかった。
そこで、私は次のように指導した。

「聴いた発音をすぐに耳で判断せず、口で真似して、自分の口の動きを内省して、それによってanかangかと判断しましょう」

なぜなら、発音が聞き取れるとは、聴いた音と意味をリンクさせることである。
「耳が悪い」というのは、じつは「音と意味をリンクさせる脳の作業が間に合ってない」ということである。

それなら、内省して違いが分かる口に任せよう。

では、結論を述べよう。

CDをいっぱい聴く【じつはよく聴いてない可能性がある】、たくさん練習する【じつは、正しい動きをしていない】のではなく、

先生の正しい指導下で口の動きを正しく内省しながら発音すること。

時間的にも、おそらく50場合、100場合ぐらい節約できるのだろう。