1949年、中華人民共和国が成立した当時、大陸と香港の間で自由に行き来をすることができた。
1951年元旦、国境封鎖となり、多くの家庭は分断された。
50才の葉問はその一人。妻子を残して、香港での一人暮らしを始めた。
映画『グランド・マスター』では軽く触れたが、中国人なら観ればすぐわかるだろう。

中国語タイトルは『一代宗師』。彼は、香港で詠春拳を広めた。あのブルース・リーの師匠でもある。清王朝の崩壊、日中戦争を生きてきた人として、だれもが映画に勝る人生物語をもつのだろう。
問題は、どのように切り取るかだ。
ウォン・カーウァイ監督は、中国の南と北、表と裏、武と義、縁と個人意志と、いくつかの軸を立てて、華麗な戦いや退廃的な青楼(中国の吉原)での宴会を通してすべてを暗示した。

劇場が暗くなると、それぞれの人物には複数の物語があることに気づいた。
また、人物の気持ちが一致しない、真意が分からない気もしていた。
10数年もたてば、すれ違う気持ちや重ならない人生物語の方がより真実に近いのではないか。
これこそ、ウォン・カーウァイ映画の魅力だ。
1951年元旦、国境封鎖となり、多くの家庭は分断された。
50才の葉問はその一人。妻子を残して、香港での一人暮らしを始めた。
映画『グランド・マスター』では軽く触れたが、中国人なら観ればすぐわかるだろう。

中国語タイトルは『一代宗師』。彼は、香港で詠春拳を広めた。あのブルース・リーの師匠でもある。清王朝の崩壊、日中戦争を生きてきた人として、だれもが映画に勝る人生物語をもつのだろう。
問題は、どのように切り取るかだ。
ウォン・カーウァイ監督は、中国の南と北、表と裏、武と義、縁と個人意志と、いくつかの軸を立てて、華麗な戦いや退廃的な青楼(中国の吉原)での宴会を通してすべてを暗示した。

劇場が暗くなると、それぞれの人物には複数の物語があることに気づいた。
また、人物の気持ちが一致しない、真意が分からない気もしていた。
10数年もたてば、すれ違う気持ちや重ならない人生物語の方がより真実に近いのではないか。
これこそ、ウォン・カーウァイ映画の魅力だ。