ある記事によると、『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督は「『白雪姫と七人のこびと』、復讐(ふくしゅう)、武器商人。長い間、頭の中にあった三つのテーマが、一つになった」と語ったそうだ。それは最新作『ミックマック』(いたずらの意味)である。
物語は、『アメリ』よりはるかに簡単だ。流れ弾が頭にあたったビデオ屋の店員がその弾を生産した武器会社に復讐する物語だった。以上に述べた「復讐」、「武器商人」のほかにもう一つの要素である「七人のこびと」とは、彼の復讐に協力したセーヌ川の岸の金属のごみの山の下に生活している人たちのこと。
中の一人は、柔軟な体の持ち主で、冷蔵庫の中に身を隠すことができる女性である。この「柔軟さ」に映画の主題が隠れているように思う。というのは、主人公と助っ人たちが武器商人をやっつけるチャンスがあったが、ずっと手を出さなかった。
現代のおとぎ話なので、人を楽しませるために物語を複雑にしたかと思いながらも、どんな形は彼らにとっての復讐になるかも考えた。最後、コメディらしいすっきりした結末で気持ちが晴れた。「柔軟さ」ってこういうことかと改めて感じた。
映画館を出で電車の中にも自問自答した。生活についても仕事についても、国と国との紛争のプロセスにも、硬直になっていないか。
本当に楽しい映画ですので、おすすめです。
物語は、『アメリ』よりはるかに簡単だ。流れ弾が頭にあたったビデオ屋の店員がその弾を生産した武器会社に復讐する物語だった。以上に述べた「復讐」、「武器商人」のほかにもう一つの要素である「七人のこびと」とは、彼の復讐に協力したセーヌ川の岸の金属のごみの山の下に生活している人たちのこと。
中の一人は、柔軟な体の持ち主で、冷蔵庫の中に身を隠すことができる女性である。この「柔軟さ」に映画の主題が隠れているように思う。というのは、主人公と助っ人たちが武器商人をやっつけるチャンスがあったが、ずっと手を出さなかった。
現代のおとぎ話なので、人を楽しませるために物語を複雑にしたかと思いながらも、どんな形は彼らにとっての復讐になるかも考えた。最後、コメディらしいすっきりした結末で気持ちが晴れた。「柔軟さ」ってこういうことかと改めて感じた。
映画館を出で電車の中にも自問自答した。生活についても仕事についても、国と国との紛争のプロセスにも、硬直になっていないか。
本当に楽しい映画ですので、おすすめです。