ながえは、
山の中で生まれ育った。
めっちゃ活発!で
めっちゃでしゃばり!な
子どもだった。
山を駆け回って、基地とか作っちゃうスーパーアウトドア少女。
どこででも仕切りたがって、女王様みたいな生意気でムカつくやつだった。
しかしながえは、裏の顔を持っていた。
めっちゃ打たれ弱い!
めっちゃネガティブ!
嫌な思い出は、コレクションにしていつまでも引きずるような子でもあった。
ながえはプライドが妙に高かったから、ネガティブな一面を自分の汚点だと考えた。
『私は強い』
『私は誰にも頼らない』
ネガティブながえは、とうとう隅に追いやられてしまった。
それでもネガティブながえは、私の根底にはびこっていた。
仕切る役は、全部やった。
容赦ない批判も一心に受け止めた。
たとえどんなに辛くても、それでもながえは止めなかった。
それは、とても簡単な理由。
両親に愛して欲しかったからだった。