短編小説:芸術はいつもそこに(後編) | "Second Line Entertainment"代表 DancerHassy's Blog

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自分達にしかできない、新たなエンターテイメントへの挑戦。



前編・中編の解説



僕が働くジムに現れる一人の老人。

彼はとんでもない芸術家である、、、そしてこの日もまた、

僕はとんでもない芸術作品を目にすることとなる。

ロッカーで偶然にもその瞬間に出くわした僕は、驚きのあまり

ただ逃げることしかできなかった、、、。




フロントに逃げ戻った僕はただ呆然としていた、、、。


彼の描いたあの絵が頭から離れない、、、。


そう、、、



ウ○コという名の絵の具を使って、自分自身の体に絵を描くという


脅威的な発想、独創性、そして、お尻の割れ目から腰まで伸びた


太く大きな大木、、、細かい枝の部分は体から飛び出し、


真っ白なパンツの上で美しく枝分かれし、立体感さえも感じさせる。





しかし一つ不安なのが、その絵を一体どう処理したのか、、、。


体を洗ったのか?パンツは洗ったのか?どこで?


ロッカー内の空気は清潔さを保てているのか、、、。


感染症の恐れは?呼吸困難の可能性は??






男子ロッカーのチェックができるのは僕しかいない、、、。


ただただ不安で仕方なかった。




そのときだった。



我がジムが誇る強き女性スタッフの一人が動き出した。



僕は彼女のことを『サムライ姉さん』と呼ぶ。




サムライ姉さんは棚の中からあるものを手に取り、僕に差し出した。







『コレ使いな。』







消臭スプレーだった。





彼女の命令は絶対だ。


行くしかない。やるしかないんだ。



僕はそのスプレーを受け取り、小さくうなずいた。






『行ってきます。』







今から休憩に行って食事をとるハズだったもう一人の女性スタッフは



僕から聞いた彼の作品の話にあまりにも感動しすぎてか、




『そんな話を聞いてからご飯食べれない、、、』




と、うつむき気味だった。



そうだ、、、芸術なんだ、、、感動なんだ!


ウ○コとか関係ないんだ!!!


僕は彼女から勇気をもらい、ロッカーへと走って向かった。





ゆっくりとドアを開け、まずは匂いを確認した。







彼のロッカーの前に立っても匂いはしない、、、大丈夫だ。



しかし彼のロッカーの中に何が潜んであるか、怖さもあったので、



念のため彼のロッカーにスプレーを5秒ほど吹きかけておいた。




次は彼のロッカー付近の床をチェックした。


パッとみ、汚れはなさそうだ。



だが事情を知っている僕の目には、小さな命の存在が写っていた。







ほんの数ミリの大きさではあったが、茶色い小さな木の枝が



僕の足元に確かに生きていた。









『んぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』





僕はすぐさまモップを手に取り、命のカケラが落ちた床を何度も何度も拭いた。






次はトイレだ。






ここが今日一番の山場だと僕は感じていた。





トイレの洗面台でパンツを洗っていないか、、、





恐る恐るドアを開け、洗面台を確認した。













大丈夫だ、、、。









僕の緊張感は絶頂に達していた。






最後の難関、、、洋式便器だ、、、。






彼が絵の具に使ったものを洗うには、、、一番ここが楽だろう、、、





彼は必ずここを利用したハズだ。









僕は閉じていた洋式トイレのドアをゆっくりと開けた、、、














フタが閉まっている。











心臓がハチキレそうな中、僕は便器のフタを開けた。











なんということだろう、、、。










そこには確かな芸術作品があった。









それはそれは美しい、黄色一色で構成されたマーブル模様に近い模様が、




真っ白なハズの便座が全く白く見えないほどにデザインされていたのである。




きっと彼はまず便器に座り、そのくぅ~っさいウ○コ色の絵の具を


便座にべっちゃぁー付けてからお尻をわっしゃ~洗い流し、トイレットペーパーでフキフキその汚いケツを拭いただろう。




その後、茶色くなった便座をきっとトイレットペーパーでそのまま拭いたに違いない。


水気を含んでいない脱糞は紙では拭ききれず、黄色く伸びて便座へと


完全にへばりついてしまったのだろう。





『取れんのぉ・・・』




その焦りが込められた力強いタッチが、5本の指へときれいに分散され、


世界初の美しいマーブル脱糞画を完成させたのであろう。



脱糞アート、、、


脱糞画の魔術師、、、


脱糞KING、、、





DA PUMP、、、




脱糞ぷ







僕はスタッフルームにトイレクリーナーを取りに行き、便座をきれいに



ふき取った。







僕が想像していた楽しいスポーツジムライフは







まっ黄色になったトイレクリーナーと共に水に流れていった。





スタッフルームに戻ると、ご飯を食べれないと言っていた彼女が



僕から避けるように休憩に行くところだった。



ウ○コアートに感動してご飯を食べることも忘れてしまうほどの彼女だから、



便座に描かれた、えげつない汚い臭いウ○コの話をしたらきっとまた喜ぶだろうと思い、自慢げに便座の話をよりリアルに話してあげた。







僕は仕事を終え、無事感染症にかかることもなく次の日を迎えた。





次の日に聞いた話によると、


脱糞画の巨匠・針本さんは、その後プールで普通にレッスンを受けた後、


乾燥機の中にパンツを忘れて帰ったらしい。








彼がいく場所には必ず芸術がある。


芸術は彼のすぐそばに、、、





そう、





芸術はいつもそこにある―――