日経は電子新聞へ? | 日経新聞の攻め方教えます

日経は電子新聞へ?

日経グループの一体化




 日経の中興の祖といわれる、円城寺次郎氏は、
「新聞はメディアのワンオブゼム」との考えから、新聞で集めた情報を、あち
こちで販売するビジネスモデルを構築しました。その結果、子会社は70あります。

私もこれを見習い、日経グループの総合力を使う、互いの資源を有効利用する
経営を心がけています。

これまで手がけたことでは、まず持ち株会社の設立です。
子会社をホールディングの下に集めて、持ち株会社で重要事項を決めることに
しました。そのため日経史上初めて、関連会社代表が経営会議に出席するよう
になり、スピード経営が可能になりました。

また以前は年に2回だった、連結グループ会社の経営数字の提出を毎月にしま
した。穴埋めが手遅れになった苦い経験によるものです。

7月には、日経BP社と日経ホーム出版社を合併させ、経営・技術+生活情報
の出版社として再出発させました。デジタルメディア局(旧データバンク局)
は分社、独立させました。 

マーケット情報を扱う「クイック」と数字をあわせると、100-150億円の
経常黒字が出る成長分野なので、どうやって統合するかを検討しています。





グローバル・メディアへの挑戦、ペーパー & ITへ




これからスタートすることは、2つあります。
A「グローバル・メディアへの挑戦」
B「電子新聞」
です。

Aについては、BRICSで拡大する日本企業向けともいえましょう。
いまは片手間の英字紙があるだけなので、本格的なメディアを研究しています。

たとえば、ネットの「日経インタラクティブ」をもっと拡大して、アジア版、
欧州版をつくるとか、海外現地の新聞との提携、TVメディアの中で日経発の
情報を流す、などです。

Bは、デジタルテレビで、毎朝紙面を読むスタイルで、予約した分野を読める
「マイ日経」などもありえます。課題は、3つほどあります。
・有料課金:4300円の新聞よりずっと安くする必要。2500円なら黒字可。
・広告収入の確保:広告代理店と相談
・双方向機能の活用

これらをクリアにして、09年中に電子新聞をスタートしたいと思っています。

新聞が基本であることに変わりはありませんが、これからは、<速報+分析・
解説>の力を高めていく必要があります。具体的には、「個人名で読者ファン
のつく記者を20人養成しろ」と現場に話しています。

これまでは、「ペーパー with IT」といってきましたが、今後は、
「ペーパー & IT」にしていきます。20年後には新聞が3分の1、デジタ
ルが3分の1、その他が3分の1の事業比率になっているでしょう。




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