「みんな平和で平等に!」と学校でよく教えられた。大人になった今、いやでも理解してしまう。「こんな世の中で、平等など存在しない」ということを。そんなの当たり前だ。人はみんな、違う人間として、様々な国で、性別で産まれてくるんだから。


それを痛感したのは、最近話題になっている「親ガチャ」だ。

親ガチャにはランクが存在するらしく、採点方式で以下の5つのランクに分類されるという。

 

虐待・暴力 +15点
父親が中卒 +10点
親族に大卒がいない +5点
生活保護 +5点
10歳までに塾に通ったことがない +5点
借金が多い +5点
障害がある +2点
片親または親がいない +2点
おこずかいをもらったことがない +2点
15歳までに自分の部屋がなかった +2点

 

・SSR(2点以下)

・SR(3~9)

・R(8~19)

・N(18~34)

・ハズレ(35点以上)

 

と5つのランクに分けられるらしい。

 

自分は、幼少期~小学生時代に軽い虐待を受けていて、父親すら存在しなく母子家庭で育った。さらには、母親は働いていなく、学歴は中卒で、生活保護を受けていた。夜職で夜は基本家にいないため、愛情を受けることもなく、中学時代には彼氏の家に泊まっては弁当だけ置いていかれる生活が続いていたのである。現在ヒキニートなのだが、親のせいにしたことは一度もない。ヒキニートまで落ちたのは自分のせいだと思っている。だが、間違いなく親ガチャはハズレ中のハズレだってことを、今回の件で理解した。

 

どう見てもハズレなのだが、親ガチャが存在しないと言える人は、間違いなく裕福な家庭で育ったのだろう。「親をもっと大切にしろ!」「誰がお前を産んだんだ」と言える人は、さぞかし両親から愛されたことだろう。別にそれはそれでいいし、親を大切にすることはいいことだから、そのままでいてもらって構わない。

 

しかし、世の中には大切にしたい親とそうではない親がいることを理解してほしい。家庭の問題っていうのは外からじゃ見えにくいもので、身近なことではない気がするが、虐待を受けている子や性被害などを受けている人が日本には大勢いるんだ。そんな「親ガチャ」でハズレを引いた子の前で、「親ガチャは失礼、もっと親を大切にしろ!」って言える人は、さらに追い詰めていることを自覚してほしい。