バビルの闘病生活
僕の家族、愛するバビル。
彼は2000年7月に京都に帰省中に保護した猫で、当時まだ若かったので2~3才だったかな・・・。
だからただいま13~14才かなと思ってます、たぶん。
でももしかしたら保護した当時5~6才で、現在16~17才という可能性もあったりして・・・。
何才であろうといいんですが、そのバビルが震災以降具合が悪く闘病生活をしてました。
twitterではお話してましたが、ブログでこうしてお話するのは初めてです。
ブログで吐露することでもない気がしたのと、人さまにいちいちご報告することではないとも思いましたので。
でもお話します。
お話しておくべきと思えたので。
22日になってようやくそう思えました。
記録しておきたいということではなく
同じように猫の病気に悩まれてる方や一緒に闘われてる方の参考になればという想いです。
僕もバビルの具合が悪くなってネットでいろいろと調べ
多くの方のブログなどを参考にさせていただいたからです。
またバビルの症状は非常に稀な症例なので
今後同じような症状で苦しんでる猫たち・飼い主さんの参考になればなと思います。
3月17日の夜中に救急病院に行きました。
一日中グッタリでずっと同じ場所にいたバビル。
どうあがいてもおかしいだろうということで病院に急ぎました。
ここからバビルの闘病生活が始まります。
病院に着くと、大量に胃の内容物を吐きました。
水分ばかりです。
そして脱水症状に拍車がかかり、点滴開始。
数時間かけて点滴し、明け方帰宅。
朝になって近くの病院に行って再度点滴。
血液検査の結果は腎臓の数値が悪く、レントゲンの結果は特に悪いところが見当たらないと。
ただ、胃や腸に問題があるだろうと救急病院で言われましたが
近所の病院では、そこがあまりポイントではないような説明でした。
ただ、胃が異様に大きいよねと・・・。
僕は毎回点滴で預かってもらった後、『ウンチは出た?』とウンチのことなかり訊いてました。
先生は僕がウンチのことばかり訊くから怪訝な感じでしたが・・・。
点滴すると回復に向かうものの、食事の量は激減しほとんど食べられない状態。
つまり体重はどんどん減少し、半分くらいになりました。
もともと6kgほどある子だったのに・・・。
鹿児島の方が猫神社にお参りに行ってくださり、お守りを送ってくださいました。
そのお守りで胃のあたりをマッサージしたりで神頼みでした。
比較的調子のいい時は、ソファーで寝たりで元気モリモリではないものの安心させてくれるものでした。
この頃はまだ顔つきも保ってるというか、バビルの魅力がたっぷりとそこにありました。
自分の餌よりもドッグフードを欲しがるんです。
どうしてでしょう?
当初はそんなに欲しいならと少しばかり与えてましたが
猫に犬の餌はNGということで与えないよう心がけました。
でもこうして何とか食べてやろうと必死になるバビル。
まだ元気な証拠ですね。
黒猫のヤスミンはバビルのことが大好きで、うちの子になった時からずっとバビル一筋。
でもバビルの具合が悪くなってからは、バビルがほかの子を寄せ付けなくなってました。
でも時折こうして寄り添う場面も。
点滴をし回復に向かい、数日間は安定。
でもまたグッタリし始めて脱水症状、の繰り返しでした。
やはり胃がおかしいのか、調子の悪い時は胃が異様に膨れてパンパンになり、結果吐きました。
吐くと楽になるようでしたが、脱水症状に拍車がかかるので点滴が必要になるわけです。
震災以降この繰り返しの日々で毎日のように病院でしたし、バビルに申し訳ない気持ちばかりでした。
どうにもこうにも手立てがないのか、いつまで現状のままなのか
建設的な治療法がないのかと業を煮やした僕は、大学病院の予約を取ってくれるようお願いしました。
なかなか予約が取れないので2週間後。
その間は同じことの繰り返しでどんどん体重が減っていき、やきもきするばかり。
そんな時に病院を変えました。
もう耐えられないと正直感じ、お世話になったもののさよならしました。
自分の手に負えない症状なんだったら他に託すべきことと僕は思うので
それを4ヶ月にも渡ってできなかったんですから・・・。
先生に対しての文句ではないです。
新たな病院では、目からウロコのような新たな見解が。
どこの病院の先生も気づかなかった骨盤・股関節の障害が見つかりました。
骨盤が小さ過ぎてウンチが絶対的に出にくくなってると。
股関節は甘くて脱臼寸前状態。
尾の付け根は老化による摩耗で痛みを伴っていると。
そんなことからウンチを出すことが困難な状態。
だからウンチの話ばっかりしてたのに・・・ウンチがとても重要なことだと本能的に騒いだから。
ウンチが溜まる→膀胱を圧迫する→胃が膨張→
他の臓器を圧迫→胃に溜まったものが行き場をなくし吐く→脱水症状→腎不全の症状。
ウンチを出す処置をしてもらい、痛み止めの注射を。
ウンチを出すのは浣腸ではなく、骨盤にウンチを入れてあげて自分で出しやすくしてあげるというものでした。
もしくはそのまま先生の手技によって出してしまう時もありました。
浣腸は負担になるから避けたいというのが先生の考えでした。
痛み止めは強いもので少し前までは猫に対して打ってはいけないものでした。
最近になってこの日本でも認可が下りたとのことで、その薬を使いました。
ウンチが出やすくするために食用ワセリンをエサに混ぜ、エサは消化器系の療養食。
それまでは腎不全用のものを与えてました。
あらゆる角度から治療をし、一時安定したかに思えましたが、結局は元のもくあみ。
前の病院で予約してもらってた大学病院の日になり、予定通りに行くことに。
東大病院。
立派なこの病院はまるで人間の病院のようで、町の病院ではお手上げになった症状を持つ子たちばかりでした。
一連の検査の結果、東大病院でも原因がわからないというお答え。
胃や腸の働きが限りなく悪く、胃が異様に大きいことは確か、と。
即入院になり集中点滴し脱水症状を緩和させ、悪くなった腎臓の値を上げることに専念し
状態が上がったところで全身麻酔による内視鏡検査をしましょうとなりました。
内視鏡は口からと肛門から。
デメリットはどっちからも届かないところがあり、もし真ん中あたりに問題があったとしたら発見できないと。
何よりバビルのこの状態で全身麻酔をかけるということは大きなリスクを背負うことになるので
悩みました・・・が、お願いすることにしました。
内視鏡検査の当日に病院から電話があり、『中止します』と。
前の晩から様態が悪くなり、とても全身麻酔できる状態にないとの判断でした。
全身麻酔を回避できた安堵感にも似たものと、何も前進しない事実とでアンバランスな心境でした。
また状態が上がった時にということで延期になりましたが
状態が上がった次のタイミングで全身麻酔による内視鏡検査を行いました。
大きな不安で先生からの連絡を待ってましたが、無事に終わりましたと。
バビルは凄くやせ細ってるので麻酔から覚めるのに時間がかかったようでした。
内視鏡検査の結果は2週間後、8月に入った頃になります。
細胞をいくつも採取したので生検にまわしたものの、その場で病院でも顕微鏡を使って調べたところ
白血球が血液中に大変多く、リンパ腫の疑いが大だとの見解。
もちろん2週間後の検査結果次第ではあるものの
今こうして疑いのあることがわかったので即それに向けた治療を開始することになりました。
食道や胃や腸は通用よりも広がっていて、内視鏡がすんなりと入ってしまうほどでありえないほどだと。
胃は明らかに大き過ぎで、こんなにも大きくなった胃は見たことがないと先生。
東大病院でも今までに例のない症状と胃の大きさとのことでした。
世界の論文を調べても、今回のような症例の報告がなく
東大病院でも日本でも世界でも例がないとのことでした・・・。
リンパ腫の疑いがある・・・リンパ腫という病名がついたにせよ、バビルのような症状は見たことがなく
どうしたものかと悩まれてました。
東大病院でもわからないとなると、どの病院に行けばいいのかと途方に暮れますよね・・・。
バビルにとっては検査結果が出るまで2週間待つことも大きなリスク。
早く手を打たないといけない状態なので、抗がん剤治療を開始することになりました。
抗がん剤って今は飲みクスリなんだとか。
でもバビルの場合は飲もうが食べようが胃に滞留してしまい腸にまで行かない。
つまり全く吸収しないということなので、注射による抗がん剤投与になりました。
通常、注射での抗がん剤投与はあまり行われることがないようで
どれくらいの量を与えるべきか先生も悩まれてました。
結果、いくつかあるうちで副作用が極力少ないであろうものを少量ずつ加減して与えることになりました。
1回目の抗がん剤治療が先日の木曜日に行われ、次回は次の金曜日です。
東大病院では様々なドラマがあります。
何度か行っただけでも遭遇します。
涙しながら診察室を犬と共に出てこられる方。
『ガンだって・・・もう治らないんだって・・・』と涙されてました。
周りも神妙になります。
僕も泣きそうでした。
何かにカコつけてバビルのことで泣きたかったです。
東大病院は人間の病院と同じように、入院してる犬や猫に対しての面会時間が設けられてます。
点滴に繋がれたままの状態で会うことにはなりますが、やはり嬉しいものです。
東大病院では2回の入院をしました。
自宅から東大病院まで電車で40分ほどでしょうか。
決して遠くはないですが、バビルに負担をかけてしまうことを考えると相当長い時間に感じました。
毎回必死でバビルを守りながら電車に乗ってましたが、申し訳ないことをしました。
わかってくれてるとは思いますが、それは人間の勝手な解釈。
許してくれるかな?
病院から帰ってくると、帰ってこれるということは病院ではなく自宅でも問題ないとの判断が下ったからです。
家がいいよね。
みんなと一緒に家にいたいよね。
バビルは病院に面会に行くと、退院のため迎えに行くと決まってスネてます。
不安と寂しさからなんでしょうか・・・いつも心が痛かったです。
先日の金曜日の退院時、バビルは凄く元気でした。
診察室をあっち行ったりこっち行ったりで嬉しく思ったものです。
退院した夜から自宅で注射と皮下輸液をすることになりました。
バビルを使って、生理食塩水を使っての練習をしました。
自宅では・・・
プリンペラン(胃薬) 0.3cc/1回 1日3回
プレドニン(ステロイド) 0.3cc/1回 1日2回
リンゲル液(皮下輸液) 60ml/1回 1日2回
そして飲みクスリ、プロナミド 1日2回
※飲みクスリはバビルにとって意味がないけど、少しでも吸収することを願って。
バビルの歯が抜けました。
前両脇にある大きな歯は、今回の症状が出始めた頃からグラついてました。
抜くためには全身麻酔。
今回の全身麻酔で抜いてくださったわけではないんです。
内視鏡をするために必要な最小限の麻酔に留めたいので
歯を抜くための時間をかせぐ麻酔はかけたくないということでした。
でもあまりにも簡単に抜けそうだったのでということで晴れてこうなったわけです。
歯周病が起こってたので、これらの歯が抜けてくれた方が良かったのでメデタイんです。
先日の金曜日に退院した時の帰り道のタクシーでのバビルはモグラさん状態でした(笑)
カワイイでしょ?
ちょっとは元気そうに見えるでしょ?
土曜日になり、バビルの様子がおかしいことに気づき、嫌な気配が漂い始めました。
4ヶ月もになると、僕もバビルのちょっとしたことで調子がいいとか悪いとか
そろそろヤバいとかがわかるようになりました。