秋来ぬと目にはさやかにみえねども

 
             風の音にぞおどろかれぬる






中学のときに習ったこの詞(うた)を、今ごろになると自然に口をついて

出て来る。

若いときは吸収力が大きくつよく、なんでもアタマにはいったものだが、

よわい五十後半になるとおなじ単語など何度も字引を引いてしまう。

有吉佐和子もそんなことを「恍惚の人」で書いていたかとおもう。


もう一度、記憶力だけでも昔に戻れないもんだろうか。。



(再録ものです)