母親は父親が亡くなってから、急速にボケて行った。

当時、実家から徒歩七八分の所においらは住んでいたが、
毎日気が気ではなかった。

夕食は区の外郭団体が届けてくれる弁当を取っていたが、
バランスには配慮されているものの高齢者には量が多過ぎる
ようだった。それも、どうしてもヴォリューム感を出す為
肉類中心で週の半分以上が肉、あとは魚だった。
冷めぬように四段重ねほどの容器に入れて配達された。

親父は多すぎて食べられぬので、翌日に残りを持っていって呉れと
頼んだが、殆ど断った。
(親が高齢の為、週に三四回実家経由で帰宅していたのだった)

母は長患いの心臓病で、弁当を取っていても殆ど
食べられなかったようだ。

冷蔵庫には数日分のおかずがラップに包まれ容器ごと
入れられてあった。
あんまり言うので、たまに持ち買ってもご飯は喰ったが、
おかずは殆ど捨てていた。

もったいなかった!!。

八百円だったが、三百円は区が補助していたことを後に知った。

たまに晴れの日には、例えば雛祭りには寿司飯やデザート
果物がついていた。


父がいないと話す相手もおらず、母は次第におんなじことを繰り返して
言うようになって来た。

ケアマネジャーと相談してデイホームに行かせるようにした。。

こちらの稼ぎの都合もあり週二回の通所がやっとだった。
ホームはおいらの足で五分ほどだが、連れて行くのに十数分かかった。
送り迎えともおいらがやった。

歩かせるのが気の毒だったので、後で金を追加して車で送迎して貰った。。




ひさしぶりに、つるっ剥爺さんのきょうのHPより孫引きして置きたい。
(引用は爺さんの購読している学士会の3・1付会報より)



現在、日本では急速に高齢化が進み、認知症問題は重要な社会問題
となっている。

認知症を抱える家族にとって介護における最大の問題は、
症状の理解の難しさである。

介護者が認知症の不可解な症状を理解し、誰でも上手な介護が出来るように
なるために、認知症共通の特徴を「九大法則・一原則」にまとめた。

第五法則 感情残像の法則

aほめる、感謝する 
b同情(相づちを打つ) 
c共感(「良かったね」を付け加える) 
d誤る、事実でなくても認める、嘘をつく
(悪役を演じる俳優の気持ちで)

第六法則 こだわりの法則

①こだわりの原因をみつけて対応する
②そのままにしておく
③第三者に登場してもらう
④場面転換をする
⑤地域の協力理解を得る
⑥一手だけ先手を打つ
⑦本人の過去を知る
⑧長期間は続かないと割り切る