きのうの金曜日、久しぶりに新宿の紀伊国屋書店を
覗いてみた。
古くからある東口の新宿通りの店の方だ。
このブログで書かせて貰ったTOMOKOさんの
英検受験用の文庫本を買おうとおもったのだ。
エレベーターで2Fに上がると文庫新書の売場で、
そこで懐かしい本が目に入った。
加藤周一「羊の歌」(正、続)。
ボーイは出た月にすぐ買った。
そのとき高校の二年生だった。
買ったのも紀伊国屋だった。
加藤の半自伝で、この気鋭の評論家の出自とその
軌跡を知ったのだった。少し感動した。
手に取り奥付を見ると68年8月初版、08年12月で
47版!だった。40年もの間、売れに売れたのだ。
短い後書には朝日ジャーナルに連載とある。
逆算すると書き始めたのは、四十台半ばからであり
当時既に大家に近かったことになる。
加藤の死(昨年12月はじめ)を知ったのはずっと
後の今年の四月頃で、「図書」の編集後記だった。
昨秋から年末まで、稼ぎ先と母親の病院と家の往復で
新聞に目を通す時間が全くなかったのだ。
加藤の本を買ったのは、あと新潮選書の一冊だけ
だったか? その文章に毎月接するのは、朝日の
夕刊連載の「夕陽妄語」。
加藤の文章はーボーイの印象ではーとても怜悧である。
頭がよく切れが鋭い。論理の飛躍と思えるところも多々あり
ボーイには一回読むだけでは理解できないのである。
それとも自分がアホなのか??
何とか加藤の『日本文学史序説』上下を早いうちに
読んでおきたいと以前から思っているのだが。。
TOMOKOさんの本は7F語学の売場にあり買った。
八百円は薄い文庫では高過ぎるが、おつきあい。
ざっと見て、英語好きの(?)坊主に渡すつもりだ。