表題の本は、いくつかの書評で好意的にとりあげられています。
カラヤン大先生のことはここでも何度も出していますが、
それだけボーイにも影響が大きかったにちがいありません。

若いころは許せない点もありました。
とくにベートーヴェン交響曲に。。
何度も書きましたので繰り返しませんが、愛憎という表現がしっくり
するかな。。

でもいまはK先生をすべてを受け入れたいとおもっています。

年の所為ですかね?!


眞鍋 圭子著 7月 幻冬舎新書

帯:二十世紀の大指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤン。
一九七三年のインタビューを機に彼の絶大な信頼を得、以後、通訳秘書
務めた著者が語る巨匠の素顔。
シャイで口数少ない一方で、オペラの話になると多分に饒舌、食事のときは
よく笑い、荷物のパッキングは驚くほど整然として、時に夜中の電話で弱音
を吐く…。
なぜ彼は「完璧主義の音楽ビジネスマン」と誤解されたのか?
初めて出会う人間カラヤンの記録。



音楽上の偉業より、もっと身近な出来事が記されている。
荷造りを手伝ってほしいと言われ、ホテルの部屋に行くと、すべての
衣類がきちんと分類されて畳まれ、床一面に並べられていた。

「どんなことでも計画的に取り組まないと気が済まない人でした。
とにかく規律正しく忍耐強い。でも『帝王』という印象はなかった。
口べただったので誤解されているんです。」

(8・11付 讀賣)


日本人はカラヤンさんが大好きですけど、これは日本人がカラヤンさんの
音楽の中に自然を見出しているからではないかと思います。

カラヤンさんは東洋思想や東洋の自然観に引かれていました。
根底で、日本人の感性や美意識、価値観と通じる部分があったんです。

あれだけ日本にやって来たのは、ビジネスのためだと言う人もいますが、
そんなことはありません。
日本人が自分の音楽を理解してくれるのを肌で感じていた。
だからこそ、頻繁に日本に足を運んだんじゃないかと思います。

(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1565)