バッハとおかあちゃんたち。。

だいぶまえに大宮真琴が、バッハはとても艶福家でした、と
「音楽の泉」のなかで語っていたことを記した。

夕方のＮＨＫラヂオ番組。
おいらが中学二年生・秋頃のことである。
ちょうどいまから四十四年前のことだ。

大先生は二度結婚し（最初の奥方とは死別）、十四人？の子を
つくった。
音楽家でわりかしいまでもしられているのは、ＣＰＥつまり
カアル・フィリップ・エマヌエルとヨハン・クリストフの
二人かも知れない。

大バッハでおもしろく聴けるのは、ブランデンブルク・コンチェルト、
管弦楽組曲（二番三番）、イタリアン・コンチェルトくらいかなあと
以前書いた。

それらは、我々に聴く喜びとか精気を与えてくれるような音楽
である。
毎度同じ表現で恐縮なるも、生きていてイガッタなあ
と感じさせて呉れるのだ。

ところで大先生は、ボーイの見るところ、大変生真面目なオトコである。
ライプチッヒで日々、こつこつとあの教会用カンタータをつくっていた。
ー鈴木雅明が日本人初の全曲録音に取り組んでいるー

あっちの方もかなり生真面目におこなっていたのだろう。

毎晩、必ず決まった時間に、それって一戦を交えたにちげぇーねぇーと
おいらは睨んでいる。
おまけに、中出しの方がよっぽどキモツええもんだから、ぽこぽこ
生まれて来た。

柳沢は、女は生むキカイだなんて言って更迭されたがー現在では
時代錯誤もいいとことだがー、戦前を見ればどこの家でも１ダース
くらいは普通だったのだ。

父親は１ダースの末っ子だった。尤も兄弟姉妹は途中で何人も
死んでいったらしい。母も腹違いを含めると十人に近い。
昔はやることなかったけんね。

大宮真琴は、上にのべたやふな事を婉曲に天下の大ＮＨＫで
放送した稀有の人である。
ボ－イはとても親しみを感ずるのである。


きのふのつづきです。