「夢天」
老兔寒蟾泣天色
雲樓半開壁斜白
玉輪軋露濕團光
鸞佩相逢桂香陌
黃塵清水三山下
更變千年如走馬
遙望齊州九點煙
一泓海水杯中瀉
『天を夢む』
老兎寒蟾(かんせん)天色に泣く
雲楼半ば開き壁斜めに白し
玉輪露に軋り団光湿う
鸞珮相逢(あいあ)う桂香の陌(みち)
黄塵清水三山の下(もと)
更変するころ千年走馬(そうま)の如し
遥かに望めば斉州(せいしゅう)九点の煙(えん)
一泓(いちおう)海水杯中に瀉(そそ)ぐ
「夢天」
老いし兎も 凍えしガマも
月の世界で 泣いてゐる
雲の楼閣 門ひらき
輝きわたる 御座車
軋む音たて 現れぬ
うすぎぬ纏ふ 月天女
地球照らして 空めぐる
香る木犀 銀の露
遠く下界を 見晴らせば
暴れ黄河も もとは山
千年王国 一夜夢
時は疾風と 駆け抜ける
たなびく煙は 雲となり
天と大地の 交はる果てに
大海原も ただ一杯の
注がれし酒の ごとくなり
「月世界旅行」
月光は
老いさらばえた兎と
寒さに震える蝦蟇の
悲しみの涙のようだ
ふと
雲の城は
半分だけ扉開け放ち
斜めの光の筋が壁を
白く輝かせた
月の車輪が
軋んで丸い露を弾き
辺りを潤おわせ進む
鳳に騎乗する美しい天女に
桂が香る月の小路で出会う
神が住まう3つの山の麓に広がる
黄色い塵が舞う大陸
清い水を湛える大海
人間世界での千年の変化も
月の世界では一瞬の出来事
遠くに見える
大陸は9つの小さなモヤ
大海はサカズキ一杯の水
老兔寒蟾泣天色
雲樓半開壁斜白
玉輪軋露濕團光
鸞佩相逢桂香陌
黃塵清水三山下
更變千年如走馬
遙望齊州九點煙
一泓海水杯中瀉
『天を夢む』
老兎寒蟾(かんせん)天色に泣く
雲楼半ば開き壁斜めに白し
玉輪露に軋り団光湿う
鸞珮相逢(あいあ)う桂香の陌(みち)
黄塵清水三山の下(もと)
更変するころ千年走馬(そうま)の如し
遥かに望めば斉州(せいしゅう)九点の煙(えん)
一泓(いちおう)海水杯中に瀉(そそ)ぐ
「夢天」
老いし兎も 凍えしガマも
月の世界で 泣いてゐる
雲の楼閣 門ひらき
輝きわたる 御座車
軋む音たて 現れぬ
うすぎぬ纏ふ 月天女
地球照らして 空めぐる
香る木犀 銀の露
遠く下界を 見晴らせば
暴れ黄河も もとは山
千年王国 一夜夢
時は疾風と 駆け抜ける
たなびく煙は 雲となり
天と大地の 交はる果てに
大海原も ただ一杯の
注がれし酒の ごとくなり
「月世界旅行」
月光は
老いさらばえた兎と
寒さに震える蝦蟇の
悲しみの涙のようだ
ふと
雲の城は
半分だけ扉開け放ち
斜めの光の筋が壁を
白く輝かせた
月の車輪が
軋んで丸い露を弾き
辺りを潤おわせ進む
鳳に騎乗する美しい天女に
桂が香る月の小路で出会う
神が住まう3つの山の麓に広がる
黄色い塵が舞う大陸
清い水を湛える大海
人間世界での千年の変化も
月の世界では一瞬の出来事
遠くに見える
大陸は9つの小さなモヤ
大海はサカズキ一杯の水