マーラー 交響曲「大地の歌」(Das Lied von der Erde)
バーンスタインのことを述べたら、この曲のことを書きたくなった。
最初に聴いたのは高校二年生のとき。FMで当時ほぼ同じ頃発売された
バーンスタイン、クレンペラーの両方がしばしばかかっていた。
金管楽器の全奏ではじまる第一楽章に圧倒される!凄い迫力。
歌詞はご存知と思うが、唐の時代の詩人たち、李白、猛浩然ら仏訳から
ベトケが翻案の独訳を行い、さらに作曲家が自由にアレンジして配置したもの。
なけなしの小遣いを貯めにためてバーンスタイン盤を買ったら、詩の解説は
あの中国文学の権威・神様の吉川幸次郎だった! クソーッ!
人生の無常、孤独、死、世紀末的頽廃、青春などがみごとに散りばめられ、
一聴忘れがたい曲となった。
Herr dieses Hauses!
Dein Keller birgt die Fülle des goldenen Weins!
Hier, diese Laute nenn' ich mein!
Die Laute schlagen und die Gläser leeren,
Das sind die Dinge,
die zusammen passen.
Ein voller Becher Weins
zur rechten Zeit
Ist mehr wert,als alle Reiche
dieser Erde!
Dunkel is das Leben, ist der Tod.
家の主人よ
汝の酒蔵に琥珀の酒満つ
ここにわが琴あり
琴をかき鳴らし
酒を酌み交わそう
酒も琴も最も相応しきもの
並々と注がれた酒は
この世の全ての王国にもまさる
価値あるもの
生は暗く死も暗い
Jetzt nehmt den Wein!
Jetzt ist es Zeit, Genossen!
Leert eure goldnen Becher zu Grund!
Dunkel ist das Leben, ist der Tod!
さあ 盃をとれ
いまこそ飲み干すときだ
この黄金の盃を飲み干し給え
生は暗く死も暗い
マーラーはこの交響曲に番号をつけなかったが(No.9への恐怖故)、
やはり実質第九番となり、最後のシンフォニーとなってしまった。
(訳はWikipediaを参照させて頂き、原文を参照しつつ、ボーイ風に大幅に改訂した
ことをお断りします)