このシリーズを通して書きたかったのは、下記;

中野美代子著 「砂漠に埋もれた文字」 94年11月 ちくま学芸文庫

 -パスパ文字のはなしー

十数年前にはじめてこの文庫本に接して、どれほどの感動感慨驚愕途惑いを覚えた
ことだろう!

中野女史(元北大教授)はご存知の方も多いだろう。
NHK教育にも何かの番組で講師をされていたので。

北の大地は大輪を生んだ。

中央から離れている分だけ、自由奔放な観点から
想像力同じく創造力を駆使され、たんなるつまらぬ学者先生に留まらず
バックの知識教養により小説や劇を描いておられる。
チャイナ関係の学者さまのなかでは、ボーイのもっとも尊敬敬愛する方だ。

中国文化誌家(たんなる文学語学歴史を軽々超えられた)と言われるのが
最適かとおもう。

この本の内容についてはボーイが駄文を弄するよりも、例により帯(広告)に
譲りたい。

もひとつ書いておきたいのは、2/18付の
「楊貴妃になりたかった男たち」(武田雅哉著:北大教授中国文学)の
武田も本書あとがきの中に出てきたので(いま借りて読み返してみた)
ほんとうに偶然には驚くしかない。

女史は、西遊記(岩波文庫)の訳者でもある。
この後書で中野さんは、翻訳が終るまで死ぬことができぬと強く
決意表明されておられのに、緊張感と自負を感じた。

まだまだ中野さんの著作には語りたい事が山ほどあるが、いったんここで
結びとしたい。


フビライ・ハーンの命をうけて制作されたパスパ文字は、モンゴル帝国の滅亡
とともに砂漠のなかに消えてしまった。
近年、北イタリアの礼拝堂の壁画の文様や、長崎県沖の元寇沈船から発見されて
話題をよんだ官印などにみられる、この多くの謎につつまれた文字を追い、
その系統や組織などを多角的に解き明かす。


【パクパ文字】 パスパ文字、方形文字とも呼ばれる。チベット人僧パクパが1269年、フビライ・ハーンの命令
でチベット文字をもとに作ったモンゴル語表記用の文字。1世紀にわたって公文書などに使用されたが、
一般には流布しなかった。

http://www.accu.or.jp/archives/jp/profile/accunews/news339/339news.pdf



http://www.nacos.com/moji/85-2.htm
http://http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%B9%E3%83%91%E6%96%87%E5%AD%97www.for.aichi-pu.ac.jp/museum/p.html