12日付でマタイ最終曲の翻訳を三種列記したが、さっき「図書」12月号を
遅ればせながら捲っていたら、川端純四郎氏の新刊

「J.S.バッハ」 06年11月 日本キリスト教団出版局 ¥3150(!)
 
の広告が目に飛び込んできた。(HPで見てはいたのだが)

偶然でも驚いた! 

ユーモラスな語り口で、社会的・宗教的視点から描き出された新たな
バッハ像に迫る画期的な評伝 
推薦 芸大教授 鈴木雅明 バッハコレギウムジャパン(BCJ)音楽監督 


明日朝、近くの図書館に購入以来するつもり。区で買ってくれれば。。
鈴木雅明の「わが魂の安息、おおバッハよ!」(04年音楽乃友社)もあることだし。。
(大仰な題名だ!) 
ついでに参考まで述べると、鈴木のこの本のなかで
マタイの初演は、1937年6月19日日比谷公会堂でプリングスハイム指揮、
東京音楽学校管弦楽団で行われたとあり(写真付)。

だから、ことしは初演後70年記念にあたるわけだ。
(川端氏が生まれた頃)

バッハの学会(があれば)でお祝いでもされたら如何か?

イワキによると、武満徹はこの曲をよく作曲の合間に聴いていたそうだ。

決定盤は、カールリヒターのミュンヘンバッハO(といわれる)で69年に来日でも
演奏された由。リヒターはまじめすぎる性格だったので早く死んだ。
ただ、とてもコワイ演奏(=鬼気迫る)で人を寄せつけない。
リリングはずっと穏やかで親しみ易い。

磯山 雅(国立音大)は大阪のいずみホールの監督になり、カンタータを合唱なし、
ソリストのみで歌う という試みをして録音をしている。

「バッハ」カンタータの森を歩む1.2.(CD付) 東京書籍 05・06年

さいごに、マタイを蘇えらせたのは、ずっと後のあのメンデルスゾーンだった。
ボーイは80年頃、大村恵美子さんの指揮でどこか(赤坂?)で一度だけ
実演を聴いたことがある。

うちのすぐご近所に住まれていたが、後で隣の駅に越されたようだ。
大村さんは東京バッハ合唱団 を組織され、ご自分でカンタータを全訳(中?)され
出版(楽譜付)され、またその翻訳を使い演奏会を催されている。
訳は、詩ごころに溢れた見事なものである。杉山氏のような漢文調で硬い訳ではない。
時間があれば比較してみたい。