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「夢と知りせば」第3章24話「人はこれを」公開いたしました。
今回は第3章の最終話。
舞台は梅の咲く京都御苑になります。
大学3回生くらいになると、徐々に卒業が近づくのを感じてきます。
わたしの通っていた高校は大学に進学する子ばかりだったので、そもそも就職という選択肢を考えたことはありませんでした。
ですが、大学生になると違います。
大学院に進学する子もいれば、公務員になる子もいれば、企業に就職する子もいます。
就職するとしてもどこで就職するのか、どの企業に就職するのか。
選択肢は無限に広がっています。
わたしも大学時代、京都にずっととどまりたいと思っていました。
ずっと小説を書くことが夢だったので、働きたいと思う会社が見つからないまま、流されるように就職活動を始めました。
「国立大学なら終活なんて余裕でしょ」なんていう人もいますが、わたしの場合はそうではありませんでした。
書類選考で落とされることも多かったですし、圧迫面接を受けたこともありました。(今はどうか分かりませんが、その某有名出版社には今でもいい印象は持っていません……笑)
一度は民間企業に就職しましたが、やりたいことではなかったので退職し、結果今のような活動をおこなっています。
いよいよ本格的な就職活動が始まる中、主人公である琴子も迷いながら進んでいきます。
その中で、カメラへの思いや間崎教授の気持ちを再確認するような回になればいいな、と思いながら書きました。
タイトルは
君により思ひならひぬ世の中の人はこれを恋というらむ
ーーあなたにより思い知った。この気持ちを人は恋と呼ぶのだろうか。
Podcast「ことゆめがたり」第26回でもご紹介したことのある和歌です。
「人間は自由の刑に処せられている」という、哲学者サルトルの言葉があります。
24話を書きながら、この意味を改めて考えるようになりました。
わたしはいわゆる会社勤めは向いていなかったので、今のような生き方をしています。
「夢と知りせば」が仕事になるわけでもなく、毎月一定額を稼げるわけでもなく、同世代に比べて不安定な生活をしているなと常々感じています。
夢を捨てた方が、安定な生活は手に入れられるかもしれません。
どれだけやっても確かな手ごたえがないまま、今を生きています。
それでも一定の自由を得られている今、手探りでも進んでいかなければいけないなと感じています。
これから、第3章の製本準備に入りますのでしばらく更新はお休みします。
今年の夏くらいには本としてお届けしたいなと考えております。
第1章、第2章をまだお手に取っていない方は、この機会にお買い上げいただけると嬉しいです。
お高いと思われる方も多いと思いますが、ハンドメイドのため原価が上がってしまうことをお許しください。
すべて私が未熟なせいです。
いつかきちんとした形でお届けられるよう、頑張って小説家を目指します。
ななせ🦊
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