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また

金曜日がきました





会社にはいってから

びっくりするほど時が過ぎるのがはやい


でもこの週は

すごく短いような

そして、すごく長いような

時間軸がおかしくなったような4日間でした





週末のこの日は

やっぱり仕事が立て込んでしまって

終電より1本はやいくらいの電車に乗るべく

会社をでると





ビルの下で

Hさんに会いました






「お疲れ様でした」

「お疲れ様でした」

とひと言交わして

駅にむかって歩きだしました





少し前後で

ひと言も会話せず





わたしが先にエレベーターに乗るよう

仕草で促されて

駅のホームに着くと





Hさん

自分の乗る側ではなく

わたしの乗る側に曲がって

そのとき、少し腕が触れました





わたしが乗る電車がくるまでの

ほんの短い間

なんにも喋らずに並んでいると


ふと

目があって


Hさん

にっこり笑いました









もう少し、一緒にいたい気持ちは


もう少し、触れたくなる気持ちは


もう少し、触れてほしくなる気持ちは





どこから生まれるんだろう?





そして

どうやって消せばいいんだろう?





つづく