想像してみてほしい──

もし想像がつくなら、の話だが。


あなたに良心というものがかけら

もなく、どんなことをしても罪の

意識や良心の呵責を感じず、他人、 

友人、あるいは家族のしあわせの 

ために、自制する気持ちがまるで

働かないとしたら……。  


人生の中で、どれほど自分本位な、

怠惰な、有害な、あるいは不道徳

な行為をしても、恥をまったく

感じないとしたら。


そして、責任という概念は自分とは

無縁のもので、自分以外のばかな

お人よしが文句も言わずに引き受けて

いる重荷、としか感じられないと

したら。  


さらに、この風変わりな空想に、

自分の精神構造がほかの人たちと

極端にちがうことを、隠しおおせる

能力というのもつけ加えてみよう。  


人はだれでも、人間には良心が当然

そなわっているものと思いこんでいる

から、あなたはなんの苦もなく自分

に良心がない事実を隠すことが

できる。


あなたは欲望を罪悪感や羞恥心に

よって抑えられることもなく、

冷酷さを他人から非難されることも

ない。


あなたの血管を流れる冷たい血は

あまりに特異で、完全にほかの人たち

の経験を超えているため、他人には

あなたという人間を推し量ることさえ

むずかしい。 


言い換えると、あなたは良心の制約

から完全に解き放たれていて、罪悪感

なしになんでもしたい放題にできる。


しかもそのうえ、良心に歯止めを

かけられている大多数の人びとの

あいだで、あなたが一風変わった有利

な立場にいることは、都合よく隠すこ

とができ、だれにも知られずにすむの

だ。


そんなあなたは、どんなふうに人生を 

送るだろう。自分は巨大な能力を隠し

もち、ほかの人たちはハンディキャップ

(良心)を抱えている、という条件を、

どんなふうに 生かそうとするだろう。


(ここで、

「IQが高く上昇指向が強い場合」

「野心家だが知能はそこそこの場合」

「暴力的な場合」

「寄生虫的な場合」

と4例に分かれるのですが、野心家だが

知能はそこそこの場合として)

たとえばあなたはIQは平均以上で、

人からは、頭がいい、切れ者だなどと

思われることもあるかもしれない。

だが、あなたは心の奥底で、自分には

目立った財力や独創性がなく、ひそか

に夢見ている権力の高みには手が届かない

とわかっている。


その結果あなたは、世の中全般に怒り

を抱き、周囲の人びとをねたむようになる。

このたぐいの人は、自分が少数の人びと

をそこそこ支配できる穴場に身を沈める。

この立場は権力にたいする欲望をある

ていど満足させるが、それ以上に進め

ない不満が慢性的に残る。


他人の足をひっぱるなとささやく

ばかげた良心から完全に解放されて

いながら、究極の成功を手に入れる 

ための能力が欠けている。これほど 

癪なことはない。ときおりあなたは

自分以外のだれにもわからない欲求不満

が原因で、怒りっぽく不機嫌になる。  


良心が欠けているので、実行は驚くほど

たやすい。あなたは上司または上司の 

上役にそっと噓を耳打ちし、空涙を流し、

同僚の企画をぶちこわし、患者 

(あるいは子ども)の期待を打ち砕き、

甘い約束で人を釣り、自分が情報源で

あることを絶対にさとられないように

誤報を流す。




これは、


反社会性障害


社会病質ソシオパシー


精神病質サイコパシー


について書かれた本の冒頭の抜粋

なのですが、これらの人々の割合

は人口の4%、つまり25人にひとり

ということになるそうです。


そう考えると、だれでもそういった

類いの人々に人生に一度や二度なら

ず関わっている可能性が大きいと思

います。


40人クラスの学校ならクラスに

ひとりはいるし、

50人クラスの会社ならふたりは

いる。


ただ気がつかないで済んでいるだけ

で。





人はだれでも、人間には良心が当然

そなわっているものと思いこんで

いるから、、、


だから、なかなか気がつかない。




96人のひとにとって、良心は皮膚や肺

や心臓と同じように生まれたときから

備わっているものだ。


これは、良心に恵まれてよかったと

感じるその大多数のひとたち、そして

その他の生き方を考えられないひとたち

のための本だ、と作者は書いています。




出会わないのが一番だし。


仮に出会ってしまってもそれに気が

つかないことに越したことはないけど、


万一巻き込まれてしまったらこの本を

読むと、自分の置かれている状況が

わかって解決の糸口になるかもしれま

せん。





ちなみに、クズと言われてる男の

多くがこれに該当するとわたしは思

います。





ご参考になれば、、、