新宿拡声器集団。Mic Spaceの漢とTABOO、SIDE RIDEのPrimal、O2、GOを中心にトラックメイカーやDJなど十数人のメンバーでMS CRUとして2000年結成、新宿を拠点に活動。
02年6月10日、P-VINEからミニアルバムをドロップ。
★★★★★★★☆☆☆7

前年度に100枚ほど配布したデモCD-Rに入っていた『幻影』や『快感』が作り直され再収録されている。
DABOをDISしたM2、聖飢魔II『怪奇植物』の一節を使ったM3などが代表する様に、終始煙がかった様なキナ臭いトラックが占める。
これまでの日本のHipHopシーンには無かった生々しい描写がヘッズらの目耳をかき集めた、これぞまさに路傍の詩。





03年2月25日、ファーストアルバムをリリース。
★★★★★★★★★★10

漢がB-BOY PARKのMCバトルにて優勝し、確実に注目度を上げる中リリースされた。
抽象的な概念で日常をRAPしていたシーンに、剥き出しで圧倒的なリアリズムを突きつけた問題作。
新宿で真空パックされたかのようなリアルのストリートを描き出す事に成功している。
daboへのアンサーとなるM12を筆頭に全編、英語に頼らないハードな描写のリリック&不穏な雰囲気のTRKが支配する。
大和魂を前面に押し出したネオ右翼の名盤。




同年11月27日にはセカンドミニアルバムをリリースする。
★★★★★★★★☆☆8

MC漢の先輩にあたる西原慶祐が社長を務めるLibra recordsへ移籍して初の音源。
クレイジーツーリストこと少佐が、ムショへお勤めに行く前のフリースタイルから幕開けとなる今作は、盟友・降神との相性抜群のM3以外、おどろおどろしささえ感じるほど不気味なトラックが占める。
MS産のキチガイじみた狂気の世界観を体感あれ。





06年1月18日にはセカンドアルバムを発売。
★★★★★★★★★☆9

深化したリリックに進化したトラック。
なのに相変わらず強いアンダーグラウンド色。
ヘッズの期待を裏切らない流石のお仕事、闇で牙を研ぎ澄ます地下の住人たちMSCの、待望の新作ここにあり。
オリジナル制作されたオフショットイメージビデオ、リリパ時のLIVE映像などを盛り込んだDVD付き仕様。傑作。





2015年3月15日、サードミニアルバムを発表。
★★★★★★☆☆☆☆6

LIBRA社長西原の度重なる暴力やパワハラ、給料未払い等が原因で決裂、2012年に設立された漢自身のレーベル、鎖GROUPからの第5弾音源としてリリース。MSとしては9年振りの新作。
トラックが最近のモノになった故に、グループとしてのアティテュードが少し変わってしまった感が否めず、以前見られたネットリした中毒性が飛んでしまった様に思える。5曲+そのインスト5つの10曲入り。