再掲 : ノイエ・ヴァベル (軌道エレベーター綺談) | lilychien-fc2012

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ショートストーリー、イラスト制作(練習中)記事、音楽関係、日常の話題など・・・気ままな日記です。

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ストーリー展開をはじめるので再掲します。

まず、背景説明から・・・(^O^)

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ある、優秀な大学院研究生が夢でみた

…もしくは実際に体験したであろう物語


舞台は80年後。

人類はまだ生存している。


『それ』は、最も経済的な、

・宇宙への連絡船

・資源商品、人を運び

・観光名所であり

・様々な利権が絡む

・時に出会いと別れを生み

・人類が繰り返す縮図


赤道直下にしか

建設できない『それ』は、

・領有権

・使用権

・貸借権

などが複雑に絡みもめごとが

あとを絶たない。


夢想家の研究生は、

『それ』の国際管理公社に

就職が内定している。

彼が 見て聞いて

あるいは夢見た出来事が

静かに語られていく。


時に『それ』は

現実と虚構の世界の

どちらが正しくどちらが誤りという

単純な区別などできない

カオスとパラドクスのはざまで

何食わぬ顔で存在している。


『それ』は巨大な建造物。


二本が完成し、実用試験中。

隣り合わせにそびえ立っている。

それぞれ、

2044年紛争の第一当事国が

占有権を持っている。

しかし、未だ休戦中、

国交がないため、

公社が暫定管理中だ。

彼は実習を兼ねこの巨大な

『それ』=『塔』の20万に及ぶ

実用確認運用プロセスを

チェックしている最中である。

この敵対してそびえ立つ『それ』から

隔てること50Kmの地点・・・

そこに建設中の三本目の工事区画エリアは、

かつて『マ○○○ア』と呼ばれた

禁断の場所で、起工初日から不思議な出来事が

続いていて、建設作業は現在中断している。


『それ』の基部である『箱庭』とよばれる

地上ターミナル基地は、巨大な国際空港が

10個は入る大きさ。


さて・・・・・彼は、『それ』の(名称:ノイエバヴェル)

ターミナル勤務のある女性の微笑ましい話を

聞く機会を得た・・・。

彼女は、一般クラス専用の、高速移動エレベーターカートに

毎日定時間に乗務している。

大昔風に言えばキャビンアテンダントクルーだ。


そんな彼女は、となりの敵対するもう一本の

『それ』=『塔』の高速移動カートに

いつも定時刻に乗っているある青年に

恋をしてしまう。


ほんのすれ違いざまに彼女とその青年を隔てる距離は70メートル


すれ違う時間はわずか7秒


彼女はどうしても その青年にコンタクトしたかった・・・


そしてついに彼女は、自分の左腕のブレスレットを使って

あるシグナルを送ってみたのだった…


第1話  軌道エレベーターガール




作品の背景の一つに参考にしたWWⅡ時代のFLAK TOWER