こんにちは

心理セラピストの野沢ゆりこです。

 

 

おもに東京・千葉で活動しています。

野沢ゆりこのプロフィールはこちら

 

 

 

どんな人に向けて活動しているの?

 

自己否定が強い

自分責め、罪悪感が強い

そんな人が過去はどうであれ、

「私っていいな」に変わるセラピー

を目指しています。

 

 

今日は秋晴れの清々しい日でした。

孫の保育園の運動会に行ってきました。

 

どの子も見に来てくれたパパとママのいる観覧席に手を振って、

「私はここにいるよ~ビックリマーク

「僕を見て~ビックリマーク

って言っているようでした。

これって成長にとっても大事なプロセスです。

 

今日は子供たちの晴れ舞台でしたラブ

 

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「ほら、やっぱり私は嫌われる」 反復強迫の心理

「嫌われたくないのに、嫌われるような行動をしてしまう」

そんな自己矛盾の裏にあるのは、心が無意識に、
過去をやり直そうとする“反復強迫”の働きです。

人の心はなぜ同じ痛みを繰り返すのか?
心のメカニズムについて書きます。

 

1. なぜ人は同じ痛みを繰り返すのか

「もう二度と同じことを繰り返したくない」
そう願っても、気づけばまた似たような状況に立たされている。

 

たとえば、
「仲良くなれたと思ったのに、つい冷たくしてしまった」
「相手を試すような言葉を言って、結局距離を取られてしまった」

 

そんな経験はありませんか?

 

これは単なる「性格の問題」ではありません。
心の奥で、無意識が“過去をやり直そう”としているのです。


それが反復強迫(repetition compulsion)と呼ばれる現象です。

 

 

2. 事例:人を遠ざけてしまうAさんの物語

Aさん(30代女性)はいつも、

「私は人に好かれない」と感じていました。

 

友人からLINEが来ても返信を遅らせ、
ついそっけない態度を取ってしまうのです。


そして相手が離れていくと、
「やっぱり私は嫌われるんだ」と深く落ち込むのです。

 

カウンセリングで少しずつ過去を辿ると、
Aさんの幼少期にはこんな記憶がありました。


「泣いても抱きしめてもらえなかった」
「頑張っても認めてもらえなかった」

 

その経験が、彼女の心にこう刻みました。


「私は受け入れてもらえない存在なんだ」

 

そして大人になった今も、Aさんは無意識のうちに
“その痛みの再演”を通して過去をやり直そうとしていたのです。

 

孤独な青い人形と怒る人々

 

 

3. 心理メカニズム:嫌な現実なのに、なぜ安心してしまうのか

 

☆ 「予測できる痛み」は、未知の不安より安全

人は本能的に、「予測できない不安」よりも「予測できる苦痛」を選びます。
Aさんにとって“嫌われること”は、たしかに辛い。
けれど、それは「知っている痛み」でした。
その痛みなら、耐え方を知っている。

だからこそ、「もしかしたら受け入れられるかもしれない」

という希望の方が怖かったのです。

「期待して、また裏切られるくらいなら、最初から距離を置いておきたい。」

それは、心が自分を守るための精一杯の戦略でした。

 

☆「同じ痛み」を繰り返すことで、過去をやり直そうとする

反復強迫は、単なる自己破壊ではありません。
それは、無意識の癒しの試みです。

人は、「今度こそ違う結果になるかもしれない」という希望をどこかに持っています。
けれど、意識できないまま再演してしまうと、
結果はいつも“過去と同じ結末”に戻ってしまう。

苦しいけれど、そこには「本当は癒されたい」「受け入れられたい」という願いが隠れています。

 

☆「嫌われる私」を守る心理

人は、どんなに苦しい自己像でも、慣れ親しんだ自分を手放すことを恐れます。
Aさんにとって「私は嫌われる人」という自己像は、長い年月をかけて築いた“安心の形”でした。
それを壊すことは、自分の存在そのものを揺るがすような怖さがあるのです。

「嫌われるほうが、知らない不安より安全。」

反復強迫は、そんな誠実な自己防衛として働いています。

 

 

 

4. セラピーの視点:やめるのではなく、「気づく」

反復強迫のパターンに気づいたとき、
多くの人は「もうやめたい」と思います。


でも実は、やめようと強く思うほど、その行動は強まることがあります。

なぜなら、それは心が守りたかったものを含んでいるからです。

 

☆反復は「問題」ではなく「メッセージ」

セラピーでは、反復を“悪い癖”ではなく、
心が生き延びるために生み出した知恵として受け止めます。

「この行動は、どんな痛みを守ろうとしているのか?」
と静かに聴いていくことが、癒しの始まりです。

 

☆ 「過去の人」から「今の人」へ

Aさんが変わり始めたのは、
「自分は今の相手にではなく、過去の誰かに反応していたのかもしれない」
と気づいたときでした。

その瞬間、心の中で時間の整理が起こります。
過去と現在を分けて、ようやく“今この瞬間”に戻ることができるのです。

 

☆安心は、少しずつ育てるもの

古い安心を手放すには、時間がかかります。
だからこそ、セラピーでは「違う反応をしても大丈夫」という
小さな成功体験を積み重ねていきます。

怖くても、自分を引っ込めずに話してみる。
そんな小さな一歩が、新しい安心の道をつくります。

 

☆「意味を見届ける」ことで終わる反復

反復をやめるのではなく、
「それが何を伝えたかったのか」を見届ける。
そこに癒しがあります。

「私は嫌われたくなかったんじゃなくて、本当はわかってほしかった。」

この言葉を自分自身に向けられたとき、
“嫌われる私”という物語は静かに終わり、
“つながりたい私”が、静かに息を吹き返します。

 

 

 

補足:脳のしくみから見る「反復強迫」

反復強迫は、心だけでなく脳の働きにも関係しています。
それは、「未完了の体験を完結させようとする脳の自然な動き」です。

  • トラウマ体験は、感情と記憶が統合されずに残る。

  • 脳は「中断された物語」を完結させたくて、似た状況を再現する。

  • 安全な環境で再体験すると、脳が「もう危険ではない」と再学習する。

つまり、反復強迫は癒しを求める脳の働きなのです。


「繰り返してしまう私」は、
実は「癒そうとしている私」なのです。

 

 

5. 結び:「嫌われる私」から「つながりたい私」へ

反復強迫は、心が「もう一度、わかってほしい」と願っているサインです。
それに気づいたとき、同じ痛みを繰り返す必要はなくなります。

 

「どうせ嫌われる」ではなく、
「本当は、つながりたかった」。

その気づきこそが、
“再演”から“再生”への扉を開くのです。

 

何度も同じ痛みを生きてきたあなたへ。
それは、壊れた心ではなく——
まだ癒しきれていない、心の呼び声なのです。

 

 

さいごに

何度も繰り返してしまうパターンはありますか?

 

大切なことは、それは自己破壊ではなく、

自分を癒そうとする心の(脳の)働きであるということです。


人の心は、傷ついたままでは終われません。
終わらなかった痛みを、もう一度やり直そうとします。


その繰り返しを恥じる必要はありません。
むしろ、それこそが「生きようとする力」なのです。

 

あなたの心の中にも、きっとその力が息づいています。

最後までお読みくださりありがとうございました。

 

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