昨年5月末に母が亡くなった後

父は、昨年9月に入院、12月にリハビリ転院、

2月に退院するも、あっという間に悲惨なことに、

3月に緊急レスパイト入院して

4月〜7月に介護老人保健施設でお世話になった。

7月に入院し、8月に入院先でコロナ感染し、旅立った。


私から見て、

母が亡くなった後に、父が穏やかに過ごせたのは

12月のリハビリ入院中と、4月からの老健ではないかと感じている。


体力的には12月のほうが元気で

現に、スタスタ歩くまで回復したのだが


もともと大好きな読書をしたい、本を読みたい、と

本を送ってくれと沢山のリクエストが来たのは

老健で過ごしていた時期だけであり

そういう意味でも、この期間が父らしく過ごしていたんじゃないかなぁと。


もちろん老健は老健で、カルチャーショックもあったらしいが。


コロナ禍で面会は制限され

入所1ヶ月面談と、保険関連の契約のための面会の

計3回しか、まともに会えていない。

ただ、入所した時の、まだまだ弱りきって肌もカサカサの状態から

会うたびに、みるみる肌艶も良くなり

なんと言っても、父の表情が元気になり驚いたものだ。


父が老健の中で毎日どのように過ごしていたか、

どんな事を話していたか

たとえそれが私の悪口であっても

最後の3ヶ月の様子をもっと知りたいと思った。


今月の頭に、ご迷惑かも…と迷いつつ

老健に電話して、話を少し聞きたいと相談したところ

快諾してくださった。


明日、お礼の挨拶に伺う予定で

父がいたフロア責任者が、父に関わった人から聞いたことなど

話してくれるそうだ。

そしてなんと、写真を探したら、何枚か父が写っていたので

差し上げますねと連絡がきた。

それを聞いただけで、込み上げてくるものがある。楽しみだ。


何度も訪ねた老健。

駅からの徒歩15分の田舎道。

最初の頃は、面倒な気持ちが正直あった。

何度も通ううちに、たとえ面会できなくても

それでもそこに父がいる老健に必要品を届けに行くことは

道すがらの花を見ながら

今日はお父さんに何々を届けるんだ〜と天の母に話しかけるように独り言をいい

いつしか道中は案外楽しいものになっていた。


明日で老健を訪れるのは最後になるだろう。

父に会いに行こう。