先日、遙洋子さんの「老いの落とし穴」を読んだが

続いて「死にゆく者の礼儀」を読んだ。


めちゃめちゃ共感、またまた胸に沁みた。




どちらの本も、親が高齢になっている、

そして老いへの道を進んでいる同年代の友人に薦めたい。


私が共感したのは、私自身の考え方が著者のそれに近いからであろう。


それでも、もう少し早くに読んでいたらなぁと思う所もあった。


やはり医者任せ、病院行って任せにしてはいけない。

医者や医療は、あくまで治療であり、少しでも命を続けるための治療だ。


死にゆく者が、どうしたいのか、どう旅立ちたいのか。

もう本当に弱ってしまったら、当事者はもはや伝えることは出来ないし

判断もできないし、考えることもできず、それどころじゃない。


そうなったとき

その人を、その人となりを、その人の人生含めて一番よく分かっている家族の誰かが

覚悟を決めて、判断しなければいけない。


母の時も、父の時も、(他の家族が途中で投げ出したこともあり)

最後は私がキーパーソンだった。


だけど、もっと早い段階で、私がキーパーソンになっていれば良かったと思う。

実際のところは、それは難しかっただろうけど。

難しい姉が医療従事者ということもあり、ここは私に任せて!と言えば

残りの家族は気を遣って、顔を立てるしかなかった。

しかし姉は、母や父の目線で考えるはずもなく、最後は激昂して放棄した。


とはいえ、この本を読んでいなければ

当時、私が覚悟を決められたかといえば、決められなかったであろう。


ただ、医療に限らず、何事も職業、専門家がいるが

レベルはピンキリだ。合う合わないもある。正解がないことだらけ。

最後は、自分で考え決めるしかない。


母の時も、父の時も、要所要所で

帰る時は、もう最後かもしれない、

それでもいい、さようなら、と思って帰っていたので

後悔は少ない。


が、父の場合は、亡くなる2ヶ月前の老健での面会、

元気になりつつあり、普通に会話した父、あれが最後だったとはなー。


やられた。油断した!でも父らしいかも。


そういう意味でも、母と父は、生き切ったし

最後に逝くときに私に多くのことを教えてくれた。


お母さん、お父さん、ありがとう。